No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2013年3月7日 焼肉屋さんのしみず



2011年11月に初訪問してから、訪れるたびに進化を感じさせてくれる数少ないお店の1つが"焼肉屋さんのしみず"。
進化は肉質だけに留まらず、ちゃんとタレにまで及んでいる。
肉質至上主義の焼肉屋さんで散見されるような、それぞれのお店のロースターやお肉との相性を突き詰めてないといった残念な手落ちはなく、"焼肉屋さんのしみず"では焼肉全体での完成度の高めている。
煮込み
お通しの煮込みだが、出汁がしっかりと出て、最後の一滴まで一気に汁まで飲み干してしまうほど旨い。
満足度 4

上タン
厚切り上タンが品切れだったので、代打としてオーダーしたのだが、二番手扱いは失礼であった。
タン元にはサクサクした食感とジューシーさは敵わないが、風味豊かな旨みが舌の上で広がる。
満足度 4

ガリ
肉繊維が詰まっているだが、それが適度な弾力でほぐれ、ほのかに甘みが感じられる肉汁が溢れ出てくる。
鮮度の良さを感じさせるサガリで、生で食べたくなってしまうほど。
満足度 4

ハラミ
先ほどのサガリと同じ個体のハラミで、こちらはサシが入っている分より甘みが強い。
肉汁の量だけでなく、肉汁の旨さが素晴らしい。
満足度 5

トウガラシ
正肉の盛合わせは全て田村牛。
このしっとりとした舌触りに、後から広がる旨みは田村さんの肥育力なのか、清水さんの焼肉職人としての技術力なのか。。。
余韻を楽しみたくなるお肉。
満足度 4

クリ
"焼肉屋さんのしみず"はそのラインナップを見ると『肩』を仕入れていると思われるが、今回の肩の盛合わせの中で最も痺れたのがこのクリ。
赤身自体に上品な旨みがあり、それを引き立てる酸味、そしてバランスの良いサシが入っている。
満足度 5

ミスジ
細かなサシが所狭しと入ったミスジは柔らかさの極みで、上品な味わい。
満足度 4

肩ロース
肩ロースの芯の部分だけを贅沢に切り出したカット。
これを引き立てるのがすっきりとしたタレで、この相性が抜群。
満足度 5

ザブトン
脂が太めに見えたので、筋っぽく感じるのかもと思ったのだが、嬉しい方向に予想を裏切られた。
しつこさを感じさせない上品なザブトン。
満足度 4

ハツ
臭みはないが、食感が少し弱いかな。
満足度 3

ミノ
ザクザクとした食感で、ちょい焦げたタレの香ばしさも相まって、箸のスピードが加速する。
満足度 4

テール
冷凍物をスライスしたテールではなく、ちゃんと骨から剥がしたテール。
ただ、旨みは十分あるのだが、食感が少しパサついている。
満足度 3

コリコリ
その名の通りコリコリとした心地良い歯応え。
満足度 3

これほど上質な正肉を揃えている焼肉屋さんは都内でも少ないだろうが、今回の正肉の5種類の盛合わせが2,000円というのが信じられない値段設定だ。
家族経営だからこそ成立するCPなのだろうか!?
場所は決して便利とは言えないが、わざわざ訪れることが決して大変だと感じない世界がそこにある。
将来1つの伝説を作る可能性があるお店が不動前にある。