No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2013年5月24日 よろにく


日々お肉を食べ歩いている。
焼肉を中心としているが、ステーキやすき焼きといった牛肉料理全般に対して全力で向き合っている。
そんな日々の中で素晴らしいお店は数多くあるのだが、私の中で軸となる唯一のお店と言えるのが"よろにく"だ。
"よろにく"は焼肉屋さんだが、そのお任せコースで繰り出されるメニューはステーキ屋さんや肉割烹、洋食屋さんと遜色ないばかりか、その独創性は唯一無二の存在ではないだろうか。
毎回趣向が変わるお任せコースだが、この日のお任せはいつも以上に心揺さぶられるものであった。
この中で全てをお伝えできるかどうかは分からないが、"よろにく"という存在の一端でも感じ取れることを願う。
センマイ刺し
毎回食べているメニューだが、完璧なセンマイの下処理、絶妙な食感を生み出す野菜の配分、そして味付けに至るまで、非常に完成度が高い。
満足度 4

ヒレ炙り
仕入れた後に1週間程冷蔵庫で追熟させたヒレを炙りで。
熟成香はなく、旨みのみが前面に押し出され、生醤油との相性も抜群。
初っ端から衝撃的だ。
満足度 5

ハラミ
鮮度の良さからくるのか、個体による違いなのか、驚くほどプリプリとした食感。
厚切りでも食べてみたくなるレベル。
満足度 5

カメノコ
ヒレと同様に塊のまま1週間追熟されたカメノコ。
こちらも好みが分かれる熟成香はなく、お肉の旨みの存在感だけが見事に引き立っている。
程よい噛み応えがあり、溢れ出る肉汁の旨さに感嘆の声が漏れる。
満足度 5



シャトーブリアン
こちらも1週間追熟させたもの。
炙りよりも火を入れることによって、お肉本来のコクと旨みが際立つ。
解ける食感も素晴らしく、最高のシャトーブリアンだ。
満足度 5+



シャトーブリアン
こちらは先ほどとは違った個体でより肥育期間が長く、さらに屠畜してからの期間も極端に短い。
その為か、肉色はしっかりとした濃さがある。
食感は柔らかいのだが、今まで食べてきたヒレ特有の解ける感じではない。
それでいて後から追いかけてくるように押し寄せる旨みの波は強烈なものがある。
満足度 5++


トウガラシ
しっとりとしていて赤身らしい濃厚な旨みを感じさせてくれる。
満足度 4

ツチノコ
ヒレの端っこだが、その食感と味わいは勿論ヒレそのもの。
タレとの相性が抜群で完成度が高い。
満足度 4

ハツ
心地良い歯切れからムチムチとした食感で、鉄分を感じさせるような旨み。
満足度 4

タン元
身に締りがありながら、見事な歯切れを備え、純度の高い旨みが詰まった肉汁は止めどなく溢れる。
満足度 5

サーロイン
滅多にお目にかかれないような小豆色のロースは、超長期肥育された近江牛の雌。
しかも兵庫県産の純但馬の血統。
重さを全く感じさせない脂と噛むごとに強くなる旨みがあり、どこか懐かしさを感じさせる。
満足度 5+

レバカツ
レバカツというと臭みを感じさせるものがあるが、このレバカツは臭みではなく、甘みが一気に口に広がる。
上の乗せられたネギが見事で、レバと衣の橋渡し的な存在で、全体をまとめ上げてくれている。
満足度 5

ミスジ
何度も何度も食べていても、旨いものは旨い。
食べ慣れたメニューでこの満足度は凄いなぁ。
満足度 4

シルクロース
サーロインほど赤身の質に加えて脂の質が問われる部位があるだろうか。
間違いなく"よろにく"の看板メニュー。
満足度 5

ハラミ出汁
タレでも塩でも間違いない旨さのハラミを香ばしく焼き上げ、出汁と一緒に食べる。
ハラミの力強さを程よく包み込んでくれる出汁との調和。
名脇役に支えられて、主役がさらに引き立っている。
満足度 5


ミノ
箸休め的にここでミノの薄切り。
ミル貝を凌駕したミノに出会った。
満足度 4

ザブトン
今では真似をしているお店も多い、黄身につけて食べるザブトン。
本家ほどバランスが取れているお店に出会ったことは未だにない。
満足度 4

シャトーブリアンのしょうが焼き
最後は究極のしょうが焼きで〆。
シャトーブリアン自体当然旨いのだが、想像以上にしょうが焼きの味付けが素晴らしいし、たっぷりの九条葱が旨い。
満足度 5