No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2013年5月29日 くいしんぼー山中


私の肉人生においてここまで衝撃的なお肉を食べさせてくれるお店があっただろうか。
初めて"くいしんぼー山中"でお肉を食べた時は、数日間、いや数週間そのお肉のことが頭から離れなかった。
そしてその時の感動の光景は今でも鮮明に思い出せる。
今回幸運にもそのシーンを再生できた時、再びあの感動に襲われた。

山中さんが冷蔵庫から取り出したお肉は月齢38ヶ月で雌の純但馬の近江牛
驚くべきことに屠畜は2日前!
山中さん曰く、お肉は熟成させない新しいものが良い。
特にヒレに限っては新しければ新しいほど良いとのことだった。
目の前でブロックから切り出され、掃除されていく宝石のようなお肉は、ありきたりな表現になってしまうがまさに小豆色だ。


ヒレステーキ
前回は食べていないヒレステーキを遂に。
牛肉のくせがほとんどなくスッキリとしていながら、噛むほどに溢れる旨みが止まらない。
食感的には肉繊維の食感があまりなく、肌理が細かいというよりも肌理がないような感じ。
とにかく不思議な食感で、口の中で弾けるような旨みだ。
満足度 5+


ロースステーキ
2日前の屠畜を感じさせるような弾力があるが、それは嫌な感じではなく程よい。
余分なものは一切なく、ただひたすら牛肉そのものの味わいだけを伝えてくれる。
満足度 5+


ビーフカツ
ステーキとはまた違った雰囲気をまとっているが、その衣に隠れたお肉は紛れもないあのステーキと同じヒレ
衣が旨い、デミグラスソースが旨い、そしてヒレが痺れるほど旨いのだが、その3つが出会うと更にもう1段階高みへ引き上げられる感動。
満足度 5+

ハンバーグ
ハンバーグも2度目だが、やはり確信した。
肉汁でも食べさせるのではなく、お肉の旨みそのもので食べさせるハンバーグ。
私の中ではハンバーグ部門不動のNo.1。
満足度 5

カレーライス
〆にいただいたのがカレーライス。
究極の近江牛がゴロゴロ入った贅沢なカレーで、香辛料の心地良い香りに牛肉が負けずに主張している。
満足度 4

今回も山中さんと色々と話をさせていただき勉強をさせていただいた。
そしてその後はこの牛肉の生産者というかお肉屋さんとじっくりと話をさせていただき、至高の拘り、そして取組みを知った。
牛肉は奥が深い。
まだまだ知らないことばかりだが、とにかくこんな凄い方々を知った幸運に感謝しつつ、まだ知らない牛の巨匠、肉の巨匠に思いを馳せる。