No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2014年1月30日 焼肉酒家 傳々


最近は残念ながらかつて程の勢いは感じさせてくれない"傳々"であるが、その類稀なホルモンの旨さは健在で根強いファンが多数存在する。
私もそんなファンの1人。
昔は月1で通っていたが、今回はずいぶん間隔が空き久しぶりの訪問。
前菜盛り合わせ
"傳々"に来たのであれば食べなくてはならない盛り合わせ。
臭みなど皆無のホルモン類を刺身などで食べることができ、独特の甘みや食感を楽しめる。
今回の中身はハツ刺し、センマイ刺し、炙りレバ、タンユッケ、ハラミ刺し。
どれも旨いがやはりタンユッケとハツ刺しは秀逸。
満足度 4



正肉盛り合わせ(塩)

タン元
ホルモンのクオリティは都内随一の"傳々"。
タンも香り、食感、旨みの三種の神器が揃った極上品。
満足度 4

シャトーブリアン
炭火で焼くには至難の技を要する贅沢な分厚さ。
こういったチャレンジには気持ちが高ぶりますね。
状態が良く非常に柔らかな肉繊維で、あっさりとした旨さ。
満足度 4


ガリ
一瞬、肉繊維がギュッと締まっているように感じたが、さらに奥歯に力を込めると驚くほど繊細な肉繊維の束であることに気づく。
優しく包み込まれていた肉汁が溢れ出すと一面に生気が満ちるような錯覚を覚える。
満足度 5

ハラミ
ガリよりジューシーでインパクトの強さは絶大。
こういった透明感のある旨みのハラミにはなかなか出会えないものだ。
満足度 4

サーロイン
見事なサーロインだが、塩で食べるには脂の重みが前面に出てしまう。
旨いことは旨いのだが、かつて"傳々"で食べたような衝撃にはまだまだ及ばない。
満足度 3

上ミノ
ミノといういう部位は様々な楽しみ方がある。
厚切りでザクザクとした食感を楽しむも良し、薄切りで貝類のような食感を味わうも良し。
個人的には"傳々"のミノの食べ方が一番好きですな。
満足度 5


塩ホルモン
脂たっぷりのシマチョウの皮に隠し包丁をしっかりと入れ、脂の甘みと歯切れの良さと楽しめるのが"傳々"のシマショウ。
この日のシマチョウは臭みはないが皮は硬め。
満足度 3

正肉盛り合わせ(タレ)

カイノミ
カイノミの良さが活きる見事な厚さ。
タレと肉汁のマリアージュは素晴らしく、噛む毎により旨みが強くなる。
満足度 4

ウデ
風味とコクの輪郭がくっりとした赤身。
旨いですね。
満足度 4

ミスジ
しっとりとした食感で食べやすいが、旨みが弱いのが残念なところ。
総合的には当然旨い。
満足度 3

タレホルモン盛り合わせ

ツラミ
味の濃いツラミは濃厚なタレとの相性も良い。
満足度 4

レバ
火を入れてもここまでレバっぽい香りがないのは鮮度の良さの表れ。
それにしてもレバ本来の強烈な甘さとタレが絶妙過ぎる。
満足度 5

ミノサンド
たっぷり挟まった脂が焦げる寸前位が程よい火入れかな。
これも旨し。
満足度 4

お任せコースを食べて感じるのは、やはり"傳々"は都内屈指のお店だということ。
特にホルモンの旨さは専門店でやっても都内トップクラスになれるだろう。
個人的な願いとしては、かつての圧倒的な正肉を復活させて欲しいのだが。
次回はホルモン縛りのコースをお願いしてみたい位。
高矢さんのセンスは一級品故、きっとそんな無茶なお願いにも対応してくれるのではないだろうか。