No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2014年3月18日 生粋


私が最も好きなステーキ屋さんのひとつが"トロワフレーシュ"。
その"トロワフレーシュ"で最も感動したお肉の一つに群馬の増田さんが肥育した個体がある。
当時のブログを読み返しても、その時自分がいかに感動したかがよく分かる。
今回はなんと、その増田さんと網を囲んで肉談義をしながらの焼肉を食べる機会に恵まれた。
生産者視点での肉の感想など非常に興味深く、目は網の上、耳は参加者との会話に集中し、楽しさと共に心地良い疲労すら感じる(笑)

"生粋"のウリの一つである生肉はチマキ刺しに始まり、平ユッケと3種類のユッケといったオールスターが勢揃い。
中でも平ユッケのコクと旨みは秀逸。
生肉に飢えている全国の肉好きは、これだけでも食べてくる価値もある。
(チマキ刺し)

(平ユッケ)

(ぶつ切りユッケ)

(ホワイトユッケ)

(納豆ユッケ)

焼き物の序盤は塩系から。
鉄分を感じさせるハツの食感はムッチリとしていて、ホルモンが苦手な人でもかぶりついてしまだろう。
極上のタン元は薄切りと厚切りで食感や味付けの違いを楽しめる。
(ハツ)

(タン元薄切り)

(タン元厚切り)

タレに移れば、しっとりと滋味深い味わいのシンシン、繊細な食感と赤身の濃さのバランスが取れたツチノコがある。
ちなみにシンシンはこの日食べた中で一番の好み。
(シンシン)

ツチノコ

焼肉といえばハラミを好きな方は多いと思うが、こんなハラミを食べたらなかなか他のお店でハラミが食べれなくなってしまうかもしれない。
胡麻油を身にまとっているが、肉汁の量や旨さは格別だ。
(ハラミ)

他のお店では決してお目にかかることのできないメニュー。
似ているメニューを強いて挙げるとすれば"れんらく船"のヒレの唐揚げだろう。
そして"生粋"で食べれるのはビーフナゲット。
一見ジャンクな味付けだが、それが妙に肉を引き立てる。
そして気付けば引き込まれてしまう。
(某Mとよく似たケース)

シャトーブリアン

ヒレミミ)

焼き物のメインはシャトーブリアンとシルクロース。
"生粋"の本店である"よろにく"を現在の地位まで押し上げたのは、このシャトーブリアンとシルクロースの功績が大きいだろう。
とにかく至福の時間を約束してくれるメニューだ。
シャトーブリアン

(シルクロース)

どうしても食べたくてVANNEさんにお願いしたのが出汁ミスジ
個人的にはミスジの繊細な食感と淡い味わいを楽しむ究極の食べ方だと思う。
ミスジ

〆は贅の極み・ビフカツ丼。
シャトーブリアンを惜しげもなく厚切りにし、それをカツ丼に。
私の陳腐な言葉では表現できない至高の頂だ。
(ビフカツ丼)

最近は生肉を食べれるお店がいくつかあるが、その中でも"生粋"は別格。
(ちなみにユッケを食べるならジャンボ白金も外せないね)
それは生肉の質はもちろん、生肉以外のクオリティの高さに他ならない。