No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2014年11月25日 鳥茂

新宿駅南口のすぐ近く。
入り口には大きく"鳥茂"と立派な店構え。
店名から勘違いしてしまいがちだが、焼鳥ではなく豚や牛を中心とした串焼きのお店。
常連さんの計らいで、初訪問ながら三代目大将の酒巻さんの目の前で見事な火入れ技術を見ながらお任せを堪能させてもらった。
レバ
表面に均一に、そしてさっと熱を通した豚のレバは驚くほど滑らかで、豚レバ特有の癖が一切感じられない。
甘みも豊かで牛のレバに遜色ないレベル。

つくね
食感は柔らかなつくね。

シロ
トロトロのシロはタレの甘みとグッドマッチング。

肉刺し盛り合わせ
レバ、ガツ、ハツ、コブクロ、タン、脳ミソといった豚ホルモンがお皿の上でキラキラと輝く。
臭みも全くなく、鮮度の良さが際立っている。

コメカミ
心地よい食感にネギの甘みが冴える。

タン
豚タンの根本のコリコリとした食感、そして豚タンらしい癖が個人的には大好きなのだ。

すき焼き
牛ロースと松茸の贅沢なすき焼き。
赤みを残さないしっかりとした火入れながら、細かく入ったサシと割下の程よい甘み、そして松茸との相性が満足度の高い一皿を完成させている。

ヒレ
串焼き屋さんがどうシャトーブリアンを焼くのか。
大将の酒巻さんの手元にくぎ付けだったが、実に理にかなった火入れ。
肉の状態を完全に読み切った動きに目を奪われた。

サラダ

サーロイン
ヒレと同程度の厚さだが、部位の特徴をつかんで火の入れ方は違う。

ピーマンの肉詰め
肉とピーマン、タレの3種類が、これ以上ない高次元でのマッチしている。

ナンコツ
食感良し。

鴨とフォアグラ
個人的に癖が少し気になる。

松茸の雑炊
〆はたっぷりの松茸が入った雑炊。
鳥の出汁がしっかりと効いている。


お酒が飲めないために、串焼き経験が浅いのだが、酒巻さんの火入れの技術には終始感心しっぱなし。
そして酒巻さんの動きを見守るスタッフの動きには、一流店ならではの向上心が詰まっている。
1回で完全に"鳥茂"ファンになってしまったのだが、なんとかまた酒巻さんの前に座る機会を得たいものだ。