No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2015年10月9日 ゆうじ

『誰と一緒に焼くか?』
旨い焼肉を食べるために絶対的に重要な問題だ。
これは常連さんに連れて行ってもらって一見さんでは食べれないメニューを食べる、といったしょーもない事ではなく、焼肉に対する似たような価値観を持った者同士で焼くことで感動や喜びを自然と共感できる。
特に”ゆうじ”のようなお店なら尚更だ。
煙い!とか、料理が遅い!とか、ウダウダ言われたらこっちのテンションまで下がってしまう。
せっかく”ゆうじ”の予約が取れたのであれば、メンバー全員でもっとお皿の上や網の上に意識を集中してみて欲しい。
いつもとは違った世界に辿り着くはずだ。
モツ煮
枝豆とこのモツ煮でしばし料理を待つ。
ほっこりとした丸い味わいが心に染み渡る。

小鉢
一口サイズの小鉢にはサガリ、ツラミ、ハツ、センマイといった内臓類が日本料理のテイストをまとい登場する。
鮮度の良さは言うに及ばず、そこだけに頼り切らない丁寧な仕事が輝る。




ハラミの素揚げ
塊のまま素揚げにされたハラミは表面の水分が飛ばされ旨みが凝縮している。
噛み締めると、懸命に奥歯を押し返すハラミだが、抵抗が途切れた時には肉々しさ満点の肉汁を届けてくれる。
添えられているのはコプチャンを素揚げにしたホルモン煎餅。


豚レバ燻製
臭みではない牛レバではない豚レバ特有の味わいが苦手な人は苦手かもしれない。

塩ホルモン盛り合わせ
豚タン、牛タン、脂付ハツ、膵臓、シマチョウ、ミノ、ヤン、ガツシン、ギアラ、コリコリといった食感も味わいも違った部位が一同に集められ、艶やかな色気を放っている。
どの部位も自分が主役だと言わんばかりで、部位ごとの良さを如何に活かし切るかが研究し尽くされていることが分かる。

豚タン


牛タン


脂付ハツ


膵臓

シマチョウ


ミノ

ヤン


ガツシン


ギアラ


コリコリ


イチボとモモの鉄板焼
近江牛のイチボとモモを鉄板に牛脂をひいて焼くことで、ふっくらとジューシーに火を入れることが出来る。
そしてそれらを引き立てるのはいつもの春菊に加えて松茸も。
しかも日本料理のトップクラスですらなかなか仕入れられない丹波産という贅沢ぶり。
牛肉の旨みを吸ってより膨らむ松茸の旨みは筆舌に尽くし難い。



もつ鍋
コプチャンから出る水分だけ作られるもつ鍋。
豆腐ともやしで食感も変化に富み、コプチャンの甘みが際立つ。


最後はカレーでフィニッシュだが、このカレーの旨さも焼肉業界随一だということも付け加えておこう。