No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2016年3月2日 焼肉 しみず


バタバタしていて気付けば3月にやっと2016年の初”しみず”。
お店に入ると皆さんに「明けましておめでとうございます!」と言われてしまう。。。
仕入れる個体への拘りがハンパない”しみず”の今回の個体は、飯村牛、個体識別番号1350073270、月齢32か月の雌。
まずは煮込み、そして前菜の炙り5種盛りから。



ガリ
水っぽさではなく、肉繊維の中にキープされた旨みがぷりんぷりんの食感と共に溢れ出してくる。
先程まで生きていたかのような抜群の鮮度の良さ。
満足度 5

肩芯
融点の低い脂は人肌で溶け出し、あっさりとした甘みを広げる。
それでも際立つの肉自体の深い旨み。
しっかり炙ってから。
満足度 4

レバ
食感がしっかりしたタイプのレバ。
火を入れれば甘みが舌の上を転がる。
十分に火入れ。
満足度 4

クリ
ローストビーフ風のユッケ。
肉の味がとにかく濃厚で、長期肥育の雌牛でしか感じることのできない旨さ。
満足度 5

タン
タンユッケはコリコリとした心地良い食感と滋味深い味わいが効いている。
満足度 4

豪華な前菜の後はキンキンに赤くなった炭が詰まった七輪が運ばれてくる。
厚切り上タン
出来るだけ雌牛のタンを仕入れている”しみず”ならではの小振りなタン。
むっちりとした塊に前歯を押し込むと、吸い付くような滑らかさ。
そして純度の高い旨みが押し寄せる。
満足度 5

ガリ
ぷりぷりとした身は、容易崩れることを許さず、奥歯を押し返すと共に雑味のない旨みを広げる。
満足度 5


ハラミ
美しさと力強さを兼ね備えたフォルムは見る者を魅了し、その味わいは食べる者を魅了する。
とにかくジューシー。
満足度 4


ハラミ筋
ガリの真ん中の筋を塩とタレ2種類の味付けで。
ガッツリ火を入れることで筋の甘みが存分に引き出され、口いっぱいの甘みに襲われる。
満足度 4


タンとハラミのクオリティと共に“しみず”をここまで押し上げたのが生産者まで拘った正肉。
5種盛りを食べれば、都内最高レベルの肉質と都内ぶっちぎりのCPに腰を抜かすだろう。
トウガラシ(5種盛り)
食べた瞬間に爆発するようなインパクトはないが、咀嚼を続ける毎に本来の味わいを教えてくれる。
じんわりとした旨さがたまらん。
満足度 4

クリ(5種盛り)
コクのある旨みがしっかりと自己主張をしてくれる。
赤身と呼ばれるお肉は数あれど、これほど内容の充実した赤身にはそうそう出会えない。
満足度 5


肩ロース(5種盛り)
上品で繊細な食感と甘みはピカイチ。
ロース芯にここまで味が乗っているという事が驚きだ。
満足度 4

ウワミスジ(5種盛り)
ちょっと厚めにカットされているからこそ、肉汁の出方が違う。
サシは僅かしかないが、それを補って余りある旨み。
満足度 5

ザブトン(5種盛り)
肉の味を引き立てるタレで甘みが弱めなので、ザブトンのような比較的味の薄い部位だとちょっと物足りなさも感じる。
とは言え、他のお店と比べると圧倒的に旨い。
満足度 4

ここからホルモンも攻める。
シマチョウ
脂をカリッカリに焼いたシマチョウに自家製の柚子胡椒、そしてレモンを2滴がオススメ。
鮮度の良さが分かる歯切れの良い皮が最高に旨い。
満足度 4

上ミノ青唐辛子
少し前まで生きていた個体のミノかと思うほど鮮度が高く感じるミノ。
サクサクの食感に、雑味が一切感じられず、刺激の強い青唐辛子が良く合う。
満足度 4

〆のお供に珍しく正肉オーダー。
ミスジ
滑らかな舌触りと香りの良さを感じる。
上品な旨さ。
満足度 4

やはり凄い。
相変わらず凄い。
王道の焼肉でこれほどハイクオリティを完成させる店主・清水さんがどれだけ牛肉に憑りつかれているかがよく分かる。