No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2016年3月18日 第三回本気の肉パ



2015年12月29日に第一回、2016年2月29日に第二回を開催した本気の肉パも第三回を迎えた。
本気のBBQでは人数が多いためにやりたくてもやれない料理やゆっくり話せないので、その辺りをカバーしたり、本気のBBQの為の実験的位置付けとして本気の肉パを開催している。
第三回は初めてメンバーを代えて、過去二回の肉マニアだけのパーティーではなく、トップシェフや食べ歩きをしまくっている猛者に集まってもらっての開催となった。
と言う事で、メニュー的には前回とあまり変えずにクオリティを上げることに専念。
夕方、いつも通り"銀座吉澤"に集合し、この日の極上素材を仕入れる。
個体識別番号1369827413、堀井さんの松阪牛、32か月、雌
個体識別番号1358829749、西岡さんの松阪牛、32か月、雌
個体識別番号1341941465、安田さんの近江牛、36か月、雌
個体識別番号(確認中)、川岸さんの但馬牛、34か月、雌




牛刺しには堀井さんの松阪牛ウチモモと西岡さんの松阪牛イチボ。
松阪を代表する生産者の食べ比べだが、どちらも脂の甘みと肉の味のバランスが絶妙すぎる。
またウチモモはバターのような脂が舌に馴染むように広がり、イチボはプリプリとした食感を感じさせてくれる。
(ウチモモ)

(イチボ)

牛刺しの次はしゃぶしゃぶ。
西岡さんの松阪牛サーロインと安田さんの近江牛サーロインの食べ比べ。
薄切りのサーロインをさっと出汁に潜らせると、火照った頬のような淡いピンク色に色付き、まろやかな旨みと甘みが広がる。
甘みのインパクトが強い松阪牛と、肉の味のインパクトが強い近江牛
どちらも旨過ぎる。
(西岡さんの松阪牛

(安田さんの近江牛

川岸さんの但馬牛はサシが少なめで神戸ビーフにならずに但馬牛の個体。
小振りで肉色の濃いサーロインは分厚いステーキが最高。
脂の重たさなど微塵も感じさせず、舌を覆い尽くすのはひたすら肉の旨みのみ。





サーロインと一緒に焼いていた堀井さんの松阪牛ヒレはビフカツに。
重さは1つ250gちょっとだが、判が小振りなので厚みは迫力満点。
完璧な火入れのビフカツは均一な断面で、その断面の滑らかさに舌が驚く。
そして上品な香りが揚げられることでより一層際立つ。
究極の贅沢に相応しい極上の味わい。









最後は関西風のすき焼きで、しゃぶしゃぶと同じ食べ比べ。
味付けはしゃぶしゃぶと比べ物にならない位強いが、若干厚めにカットされた肉からは惜しみない肉の旨みが溢れる。
(西岡さんの松阪牛

(安田さんの近江牛

牛肉以外の食べ歩きに精通している方やトップシェフの話は非常に興味深く勉強になる。
そして、そんな方々が今まで以上に牛肉に目を向けてくれるよう、ひたすら活動を続けていくのだ。