No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2016年4月21日 ゆうじ


今現在、東京一のホルモンと聞かれれば、ここ”ゆうじ”と即答する。
確かに料理が運ばれて来るまでに時間がかかるというご意見はあるだろう。
しかし、素材そのものの品質、それを引き上げ昇華させる丁寧で確かな技術を考えれば、補って余りある満足度ではないだろうか。
“ゆうじ”では毎回どんな内容が食べたいかを裕師さんに伝えてコースを組んでもらうのだが、今回は「とにかくひたすらホルモン!」とお願いする。
煮込み
たかが煮込み、されど煮込み。
和風の煮込みに心が安らぐ。

ハツとハラミの刺身
舌の上にすぐタレの甘みが押し寄せるが、すぐ後から素材そのものの甘みがしっかりと広がる。
ハツやハラミの刺身は色々なところで食べれるが、ここまでの完成度にはなかなか巡り合えない。

ハラミ素揚げとホルモン煎餅
素揚げという火入れを経て、ハラミはぷっくりと膨らむ。
顎に力を入れ肉繊維を断ち切れば、旨みのジュースで満たされる。


豚レバの薫製
豚レバ特有のクセが個人的には嫌いじゃない。

ホルモン塩盛合せ
タン、ミノ、スイゾウといった盛り合わせ。
タンやミノの最初の1枚目はおもわずそのまま食べてしまったが、心地よい硬さとジワーと広がる甘みが秀逸。
2枚目以降は火を入れる食感は柔らかく、歯切れも良くなり、旨みのインパクトが俄然強くなる。
久しぶりに食べたスイゾウのトロトロはたまらない。




レバ
臭みが一切なくひたすら甘みレバ。


ホルモン醤油ダレ盛合せ
歓声が上がる盛合せの中身はフワ、ミノサンド、ガツシン、ギアラ、コリコリ、食道、脂付きハツ、ヤン。
素材が最高なのはもちろんだが、それを引き立てるタレが本当に旨い。
やはりガツシンやヤンの食感の凄さは群を抜いてる。


ホルモン辛味噌ダレ盛合せ
辛味の中に甘みが感じらるタレがこれまた最高に旨い。
中身はシマチョウ、テッポウ、シビレ、ギアラで、基本的に脂がしっかりと付いた部位がセレクトされている。
こういったマッチングの完成度が本当に高いのが”ゆうじ”だ。


ホルモンタレ盛合せ
脂付きハツ、ギアラ、ヤン、ミノサンド、シマチョウ等を宝探しの様に引き当てていく。
甘みが強いのにしつこさがないタレは、ホルモンによく馴染み、痺れるような旨さを教えてくれる。

裕師さんが心配する程、6人で散々ホルモンだけを食べまくったのだが、やはりこのレベルは比べる相手を探すのが非常に難しい。
とてつもない焼肉臭を身にまとって終電に飛び込むが、周りからの視線など気にならない程私は幸せなのだ。