No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2016年4月22日 神戸牛炉釜炭焼ステーキ IDEA 銀座


第二回本気の和牛会。
1月に続いて1回目の開催が出来た。
都内と言わず全国でもトップレベルの仕入れをしている”イデア”で用意してくれた最高峰と私が準備した最高峰を食べ比べるという奇跡のイベント。
最高峰を牛肉を焼いてくれるのは最高峰の職人・菅井さん。
“あら皮”、”ドンナチュール”、”トロワフレーシュ”、”イデア”と20年以上炉窯を肉を焼き続ける菅井さん以外にここまでの牛肉を焼くに相応しい人がいるだろうか!?
とにかくこの日は、黒毛和牛の聖地・兵庫県に君臨する牛飼いの巨匠御三家に、滋賀の孤高の巨匠を同時に食べ比べるという夢のような出来事が実現した。
タン
東京ではまずお目にかかれない兵庫県の但馬牛のタン。
普段目にする黒タンと比べてもだいぶ小さい。
贅沢過ぎる程分厚くカットされたタンは炉窯で焼かれ、カットした断面は美しすぎるロゼ色。
見事ととしか言いようのない火入れだ。
食感はむっちりとしていて、普通の黒毛和牛のタンより弾力がしっかりとしている。
何より味の濃さが半端ない。
満足度 5+





シャトーブリアン
岡崎さんと川岸さんの食べ比べ。
正直、ここまで凄いヒレの食べ比べは人生初。
岡崎さんのシャトーブリアンはほぐれるような肉繊維と旨みに凝縮感がある。
それに対して川岸さんのシャトーブリアンは繊細で柔らかな肉繊維とジューシーで溢れる旨みがある。
もはやハイレベルな比較で、どちらも最高に旨く、甲乙付け難い。
同じシャトーブリアンと言えども、普段食べているものとの差は一目瞭然。
いや一口瞭然と言うべきか。
満足度 5++




(岡崎さん)




(川岸さん)




ランプ
ランプは勢戸(和孝)さんが肥育した個体。
とにかく香りが素晴らしい。
運ばれてきた瞬間から周囲を包み込む芳醇な香りは、肉片を飲み込む瞬間にマックスに達する。
サシは少なく赤身が強いが、嫌な硬さはなく、適度な噛み応えが奥歯を刺激する。
肉の味は上質で非常に濃厚。
今まで食べたランプの記憶を全て塗り替える旨さ。
満足度 5+







サーロイン
これまた究極の食べ比べで田村さんと福永さん。
田村さんのサーロインは脂がゼリーのように赤身に馴染み、脂に甘みは前面ではなく背面から旨みを後押しする。
和牛ピラミッドの頂点と呼ぶに相応しいナンバーワンのサーロインだ。
また福永さんのサーロインは噛む程の信じられないほど肉の味の濃い旨みを噴出させる。
また独特のプリッとした食感もやはりやばい。

(田村さん)





(福永さん)




ここまで凄いステーキは我ながら人生初ではないだろうか。
というかこれ以上が想像できない。
ちなみに今回の個体情報も下に付けておく。
シャトーブリアン
岡崎さん、個体識別番号1339182474、丸宮土井-照長土井-第2安鶴土井(純但馬)、月齢44ヶ月、雌
川岸さん、個体識別番号1375139227、丸宮土井-福芳土井-菊安土井(純但馬)、月齢32ヶ月、雌
ランプ
勢戸さん、個体識別番号1375137964、芳山土井-菊俊土井-福芳土井(純但馬)、月齢33ヶ月、雌
サーロイン
田村さん、個体識別番号1409322489、丸宮土井-菊俊土井-照長土井(純但馬)、月齢35ヶ月、雌
福永さん、純但馬血統、雌