2016年5月24日 ボニュ
和牛と呼ばれる品種には黒毛和種、褐毛和種、短角和種、無角和種の4種類があるが、これらは全て日本古来の在来種に品種改良として多かれ少なかれ外国の品種の血が混じっている。
そんな中、外国の品種の血が一切混じっていない純血種として有名なのが見島牛であり、現在は天然記念物に指定されており、去勢された雄牛が年に数頭出荷される。
雌牛は見島牛の頭数を増やすために出荷されないのだが、今回は子供を産めなくなりお役目を終えた経産牛が出荷されることになり、その経産の見島牛コースを初めて食べる機会に恵まれた。
ちなみに今回の個体は耳票1220177350、月齢131か月。
ビーフジャーキー
見島牛ではなく村上牛で作られたビーフジャーキー。
普段食べている牛肉とは違うが、噛むほどに滲み出てくる旨みは秀逸。
満足度 4
自然(サラダ)
立体感(スクランブルエッグ)
体温(スネ)
たっぷりのサマートリュフがかけられた見島牛のスネは、筋っぽさはないが噛み応えがあり、とにかく噛めば噛むほど素材の持つポテンシャルの花が開く。
満足度 4
抽出(オマールエビ)
ボニュ焼き(イチボ)
一噛み目から舌の上に落ちてくる旨みは、噛み進めるとどんどん強くなる。
太古の記憶に呼びかけるような旨み。
満足度 5
ボニュ焼き(サーロイン)
今回の個体のポテンシャルが全て出切っているような完璧な食感と味わい。
食べながら「旨い」という言葉しか出てこない。
口の中で立体感を感じさせる味わい。
満足度 5
白(リゾット)
見島牛の牛脂で作られたリゾット。
あっさりとしていながらコクのあるリゾットは、シンプルで非常に旨い。
満足度 4
ボニュ
ナチュール
約11才(月齢131カ月)の個体はすっきりとした脂に深みのある味わい。
肉繊維は繊細な柔らかさというよりは経産特有の食感で脆い感じ。
個人的に感じたのは、純血種という血統はもちろんだが、それ以上に月齢や飼料を含めた飼育方法が味に出ているよう。
セリに出さないからこそサシを入れるためのビタミンコントロールも必要ない。
とにかく素晴らしい個体。
経験を積み、舌で感じ、頭で考える。
とにかくこの繰り返し。
最高でした。