No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2016年7月14日 焼肉 名門

まず最初に謝っておきたい。
誰でもこの絶倫コースが食べれるわけではない。
常連さんだけがこの絶倫コースを頼めるのだ。
しかも常連さんにも何段階かあり、その日一番の常連さんの席に店主・ヤッキー中村さん(以後、ヤッキー)が付き、お肉も最も良い場所が運ばれる。
そう、”名門”には完全なる焼肉カースト制度が設けられている。
我々お客はこの焼肉カースト制度の前では無力。
全てはヤッキー次第なのだ。
センマイ刺し
センマイの根元の部分だけを集めたセンマイ刺しは、普段食べるヒダヒダのセンマイとは全くの別物。
食感が違うだけでなく、瑞々しさや味わいまで違う。
根元だけをこれだけ集められるというのが異常ではないだろうか。
満足度 5


テール
和牛のテールの根元の太い部分が柔らかくホロホロになっている。
柔らかさだけでなく、滋味深い味わいが素晴らしい。
満足度 4

芯ロース
次に来る三角バラとは違った赤身を味わわせるための部位。
普段は経産が多いようだが、この日はF1(交雑)。
肉の味は弱いが、肉汁がしっかりと出て、パサパサのF1とは大違い。
この芯ロース単品であれば、少々物足りなさを感じるかもしれないが、コース全体のバランスから考えると十分満足。
満足度 4


三角バラ
初めて”名門”を知った頃から何も変わらない三角バラ。
美しすぎるサシは見た目が命。
しかし脂の重さを全く感じさせない食べさせ方がヤッキーの上手さ。
満足度 4


ミノ
ミノの分厚い部分にDEEPカットが入り、何とも言えない官能的な雰囲気が流れる。
一同がどんな反応をしていいか悩む間もなく、ヤッキーの放送禁止用語が大音量で響き渡る。
もはや誰も『ピー』と言う隙がない。
ちなみに肝心の味だが、角の取れたポン酢によってほんのりと甘みが引き立ち、サクサクの食感が最高であった。
満足度 5


シマチョウ
皮側から火を入れ、脂側は最後に。
食べる時も脂側を外巻にして食べるのがヤッキー流。
シマチョウのジューシー感がより一層高まる。
満足度 4

タン元
以前は薄切りの滑らかなタン元を食べさせるイメージだった絶倫コースだが、最近は厚切りが主流のようだ。
脂の強いタン元の厚切りをさっぱりと食べさせてくれるのは山葵醤油。
ザクザクの食感で歯切れも抜群。
満足度 4





ガリ
立派なサガリが1本そのまま焼かれ、焼き上がった後ににカットされるので、肉汁の流出は少ない。
最後はヤッキーの十八番、ヤッキー自ら山葵の歌を熱唱しながら山葵を塗ってくれる。
山葵の歌はどこかの局の歌謡祭に出て欲しいレベル。
満足度 5(山葵の歌も含めて)






ハラミ
「○ちゃんの店より分厚いよ」と親しい店主の名前をしっかり出して持ってきてくれたハラミ。
確かに分厚い。
食感は野性味溢れ、肉汁は千切れた箇所から大量に吹き出す。
満足度 4



スーパーホルモン
メートル級のコプチャン
八丁味噌ベースのタレに絡めたホルモンは旨いのだが、このメニューで一番の目玉は焼く前にポーズを極めるヤッキー。
これは絶対に譲れない。
類まれなバランス感覚と強靭な体感から一切ブレないヤッキーに対して、一部のファンからは焼肉業界のの重要文化財指定を受けている。
満足度 5(ポーズも含めて)



ギアラ
ピンク色の皮、そして見たこともないような分厚さ。
ギアラの芯の部分だけがこんな姿をしているが、”名門”以外でこんなギアラは見たこともない。
若干硬く感じるが、歯切れは悪くなく、滋味深い味わい。
満足度 4


焼きユッケ
内モモをさっと炙りユッケタレに絡め、卵黄をかける。
後引く味わい。
満足度 4



肉ご飯
ロースの切れ端などが混ぜられたご飯に焼きユッケで残ったタレをかける。
これが旨くないはずがない。
炭水化物控えめ中だったがお代わりしてしまった。
満足度 4


今ブログを書いているこの瞬間、某食べ○グにおける”名門”の東京焼肉での順位は200番以内にも入っていない。
にもかかわらず、店内はずっと満席。
もはや何物にも左右されないヤッキー帝国。
飲食店の理想形がここにあるのではないだろうか。
最後になるが、ヤッキーの接客
満足度 6