No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2016年7月22日 Cossott'e コソット 弦巻店

週に3日しか営業しない焼肉屋さん。
店内は常連さんで賑わい、旨い肉と最高の笑顔に包まれている。
センスとホスピタリティに溢れた茅森さんのお任せコース。
カウンターに座り、その全てに感動してしまった。
サプライズはいきなり現れる。
何とサガリはお浸しに。

そしてコソット風冷奴は肩バラがふんだんに乗せられ、ウニ醤油が効いている。

“コソット”の定番であるスペシャルも一味違う。
「その1」はライム、チーズ、マヨネーズに胡椒という組み合わせ。
そしてこれが絶妙な塩梅なのだ。

「その2」はチーズ。
これまた頬が緩む。

牛肉とアボガドはスプーンに乗せられた一口サイズ。
コクと赤身の旨みが完璧なハーモニー。

ハラミは臭みが一切なく、和牛らしい香りに肉汁が止まることなく溢れる。

驚くほど硬さを感じさせない外モモ。
茅森さんの丁寧な仕事が光る。

タンは根元の芯の部分のみ。
前歯が入り込めば、サクッとその身が割れ、最高の歯切れと旨みを体感できる。

リブロースの芯のみ。
舌を襲うのは赤身本来の旨み、そしてそれを更に引き立てる上品過ぎるサシの甘み。




ヒレカツは絶妙すぎる火入れで、噛んだ瞬間の豊かな香りが鼻を抜け、肉片からは旨みが流れ出す。



20時ちょっと前に問屋さんが持ってきてくれたのが内臓。
そして満席で忙しい中、すぐに下処理をして出してくれたのがセンマイ刺し。
私はセンマイが好きなのだが、その中でも”コソット”のセンマイ刺しが一番好きだと公言している。
そんな私の好みを知っている茅森さんの粋な計らい。
センマイは信じられない位シャキシャキ、そして味付けも私好みでいう事無し。
最高としか言えない素晴らしさ。

刺しで使ったところよりも根元寄りは焼きで出してくれた。
そしてこれが今まで食べたこともないレベルのぷりぷりとジューシーさ。
こんなセンマイがあるなんて知らなかった。
我が焼き人生最高のセンマイに出会えた。


前日に突然思いついたというサーロインのしゃぶしゃぶ。
飾りっ気などないが、その味は本物。


しゃぶしゃぶで使われた出汁を使った天茶が〆。
贅沢にも卵の天ぷらの下にはサーロインがセットされている。



“コソット”がキッチンに立つ職人さんによって色々な顔を見せてくれる。
“コソット”を立ち上げた込山さん、”らぼうふ”の頃から込山さんの右腕として力を発揮してきた茅森さん、そして込山さんの後に”コソットsp”を守る伊藤さん。
茅森さんも伊藤さんも「コソットイズム」というのか「込山イズム」を引き継ぎつつ、それぞれが独自の色を持っている。
だからこそ、”コソット”は麻布十番も弦巻もそれぞれ通う面白味がある。