No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2016年9月9日 焼肉 しみず

流れを店主に任せる心地良さ。
通い詰めれば、こちらの好みは自然と伝わる。
店主が仕入れた至高の素材を使って、これでもか!と私のツボを突いてくる。
お通しはいつもの煮込みとお初のミートパイ。
このミートパイで肉欲が高まる。


普段は厚切りでしてもらっているサガリとハラミ。
この日は塊で登場。
焼き台は通常ヴァージョンと炭を1/3にして網の高さを上げたヴァージョンの2台で、火力を調整しながら焼くことが出来る。
焼き前の状態で素材の素晴らしさが分かるが、焼いてもその素晴らしさは分かる。
そして食べれば、身に染みる。











タンは断面に火を入れてこそ昇華する部位なので、塊ではなく通常の厚切り。
サクサクムッチリの後には旨みのジュースが炸裂する。




5種盛りはプレーンで。
デフォルトはタレだが、肉の味がより分かるプレーンの場合は焼いた後に塩か醤油。
じっとりと湧き上がる甘みを受け止め、香りと一緒に楽しむ。
タン、サガリ、ハラミ、クリ、肩芯といったセレクトも最高だ。


5種盛りagainは通常のタレで。
同じように赤身の強いクリとトウガラシだが、その味わいは驚くほど違う。
赤身の味の濃さと甘みが全然違うのだ。
そして肩芯はプレーンよりも薄切りで、タレがよく馴染む。
以前は醤油のキツさがあったタレも改良に改良を重ね、よりまろやかに、より肉の味を引き立ててくれるようになった。

この日の個体は兵庫県の太田牛(個体識別番号1353682394、月齢31ヶ月、雌)。
純但馬血統ではないが、肉の味のしっかりした個体。
店主のあくなき探求にリスペクトです。