No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2016年11月7日 築地焼肉 欣求

移転前の築地市場の目の前に場違いな雰囲気でオープンした”ゴング(欣求)”。
市場関係者とは活動時間が違うのであろう、我々がお店を訪問した時間帯は人通りもほとんどなく、こんなところにお店があるのか不安になってしまう。
古びたビルの階段を上がり店内に入るとフロアが2つある。
向かって左側が”築地ホルモン ゴング”。
上質なホルモンが手軽な値段で食べることが出来、誰でも入ることが出来る一般的なホルモン屋。
向かって右側にはカウンターと個室で構成された”築地焼肉 欣求(ごんぐ)”になっている。
こちらは”ゴング”に通って、店主である城野さんに誘われるを待つしかない。
私は”傳々”から”うっしっし”で働いていた城野さんにお世話になっていたこともあり、初訪問で”欣求”を体験させてもらえた。
カウンターに座ると目の前に城野さんも座り、目の前で全てのお肉を焼いてくれる。
シビレの唐揚げ
表面はカリッ、中はトロッとした食感で、いきなり目を見張る旨さ。

タン
タン元の薄切りは香ばしく焼かれ、サクサクと心地良い食感を生み出している。


ハラミ
見ただけで期待値が高まる上質なハラミ。
旨いだろ!と肉汁が呼びかけてくるような旨さ。


ミスジ
正肉にも全く隙がない。
滑らかな食感が舌の上で撫でる。

上ミノ
“傳々”スタイルと呼べば良いのか、厚めにカットしたミノを一気に焼き上げ、柑橘系の味付けをする独特の旨さが堪らない。

シマチョウ
こちらもやはり”傳々”スタイル。
ガスよりも炭火の方が際立つが、それでもトロトロのシマチョウは抜群に旨い。


イチボ
雌牛らしい肌理の細かい食感と深い味わいがある。


リブ巻き
蹄鉄のような形の巻きにお目にかかるのは久しぶり。
サシが多い部位だが、他のお店でよく遭遇するようなベタツキは一切ない。

リブ芯
リブ巻きで守られている中心の芯はロースの旨みの全てが詰まっている。
赤身とサシのバランスが良く、コクのある旨み。


ギアラ
噛むほどにこぼれる旨みがタレと見事なマリアージュを実現する。

頬肉
味のある頬肉はいつまでも食べていたくなる。

目の前に座る城野さんの作り出す雰囲気があまりに心地よく、何時間でも居座りたくなってしまう。
肝心のホルモンも正肉もリーズナブルでありながら上物だけを仕入れている。
ちなみに”欣求”で使われている正肉の端っこは”ゴング”でも食べることが出来る。
肉好きを虜にする隠れ家を見つけた喜びをお知らせしたい。