No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2017年1月30日 よろにく

衝撃的。
普段からタンの安定感のある"よろにく"だが、この日の黒タンは香りも旨みの濃度も段違い。
片面焼きにした薄切りは、艶めかしい舌触りで、旨みのエキスが舌を舐める。



厚切りのタンはムッチリとした食感で、噛むほどに行き場を失った旨みが溢れ出てくる。

この抜群のタンはシンプルな焼きだけでなく、創作系の中でも存在感を放っていた。
VANNEさんが用意したのは、チンジャオロースではなくタンジャオロース。
たっぷりの九条ねぎと万願寺トウガラシと共にしっかりと中華料理として仕上がっている。
何よりタンの甘みがより際立っている。






また塩タンユッケはストレートに素材の甘みが伝わり、滋味深い旨みが広がる。

タンに続く特選素材は、滋賀の岡崎さんが肥育した月齢41ヶ月の純但馬血統近江牛
軽く炙った友三角は、柔らかいのだが蕩ける食感ではなく、後から後から旨みが押し寄せてくる。

シンシンはタレと塩で。
肉そのものの味の濃さが秀逸で、黒毛和牛の最高峰と呼ぶに相応しい味わい。


素材だけでなく、創作系の肉料理も凄まじい。
この日は節分には少し早かったが恵方巻きも登場。
ヒレの天ぷらを使った贅沢極まりない恵方巻きで、思わず笑みが漏れるのを止められない。


厚みのあるカイノミは軽く焼いてからステーキサンドに。





ヒレはいつも通り至高のヒレカツに。
やはり”よろにく”のヒレカツだけは他店と一線を画すクオリティ。



焼肉屋としてのベースである、シンプルな焼きも抜かりはない。
細かなサシの入ったハラミは塊で。


タレのツチノコ

ミスジは珍しく山葵で。

そしてシャトーブリアンとシルクロース。


箸休め的なミノ。

“よろにく”の定番、ザブトンのトリュフかけ。




〆は肉丼。
ホルモン茶漬けとシルクロース茶漬け。
脂のベクトルが違う2種類の丼。
出汁が見事な働きで、お腹いっぱいの状態でもスルスルと2杯食べれてしまう。






見事。
とにかく見事。
全てにおいて隙がない、パーフェクトな創作焼肉コース。