No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2017年6月5日 窯焼きステーキ 福田



“福多亭”を離れた福田さんが新しくオープンさせた”福田”。
かつて”福多亭”がオープン間もない頃に食べた福田さんのステーキは、炉窯の特性を掴み切れていない印象が若干あったが、それから数年。
自分の思い通りになる新店で、進化した福田さんの火入れを知る機会が来た。
まずは目の前に見事な肉色のサーロインが登場。
勢戸さんが肥育した神戸ビーフのサーロインとのことだが、とにかく生地が見事。
細切りにされたサーロインは、さっと炙ってユッケっぽい仕上がり。
上品な口当たりだが、飲み込むまで骨太な旨みが広がる。



続いてローストビーフ
上田さんの神戸ビーフのウチモモだが、味が少しぼやけた印象。

メインのステーキは勢戸さんの神戸ビーフシャトーブリアンと短角牛のシャトーブリアンの食べ比べ。
短角牛のシャトーブリアンはなかなかお目にかかれない希少性だが、その味わいは淡白で若干パサつきも感じる。
短角牛を食べるならヒレよりも、やはりロースが良いかな。



神戸ビーフシャトーブリアンは「流石!」の一言に尽きる。
肉繊維の繊細さ、噛んだ瞬間のジューシーさ、何より味わいの濃さ。
シャトーブリアンの良さがパーフェクトに感じられる。



デザートには、同じくシャトーブリアンカツサンド
焼きとは表情を変えたシャトーブリアンの旨さ、ソースやパンとの相性の良さ。
どんなにお腹いっぱいでも食べれてしまう。

扱う牛肉の質も、炉窯での火入れも、数年前とは比べ物にならない程の進化を感じる。
真摯に牛肉に向き合う志の高さがこの進化を推し進めているのだろう。