No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2017年6月14日 くいしんぼー山中

和牛とは、その名の通り和の食材である。
だからこそ、日本料理の素材として、もっと和牛を活かして欲しい。
そんな希望を抱きながら日々牛肉を食べているのだが、残念ながら牛肉を活かし切れているお店は非常に少ない。
三芳”を筆頭に片手ほどしか存在しないのではないだろうか。
そんな中、ミシュラン3つ星の日本料理店で修業を積んだ料理人が和牛に興味を持ってくれた。
この人なら今まで誰も到達できなかった和牛の世界を見せてくれるかもしれない。
そんな想いに馳せながら”くいしんぼー山中”を案内させてもらった。
冷製コンソメスープ
一般的に市場に出回っている牛肉ではどれだけ頑張ってもこの味は出ない。
純度の高い福永さんの近江牛を大量に使うことで、水にこれほどまでの旨みが移るのだ。

ロースステーキ
“くいしんぼー山中”以外ではお目にかかることが出来ない見事な小豆色のサーロイン。
初めて食べた瞬間から、和牛の霜降りに対するイメージを覆した水のような脂。
そして限界まで詰め込まれた旨みが口の中で爆発する。




ヒレカツ
福永さんの純但馬近江牛ヒレは、一般的な繊細さが前面に出ているヒレとは違う。
もちろん柔らかいのだが、それ以上に力強い味わいがある。
それを衣で包み込むことで、噛んだ瞬間に香りと旨みが一気に広がるのだ。




ビーフコロッケ
この時期しか作らないというビーフコロッケ。
芋の甘みと肉の旨みが混然一体となる。


ハンバーグ
“くいしんぼー山中”のハンバーグはリングのような形で中心には卵が落とされている。
最高の牛肉とデミグラスソース、そして卵の三位一体の味わいは、ハンバーグ界にあって最強といって差し支えない。