No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2008年5月29日 芝浦

激務を乗り切った自分へのご褒美と、昼間の失敗焼きでのダメージ回復のために、夜は芝浦を訪問した。
このお店の面白いところは、カウンターから厨房の中が見えること。
寿司屋のネタケースのようにその日の肉まで見れたら最高だが、肉をカットしたりもみダレを絡めているところを見れるのは非常にそそられる。
他のお客さんのためにカットしてる肉が旨そうだと『それ、こっちにもちょうだい!』と言いたくなってしまうのだ。
まずレバ刺しだが、しっかりと角が立って鮮度の良さが伝わってくる。
見た目どおり臭みもなく旨い。
もう少し甘みが強ければ言うことないのだが、まぁそれは贅沢だろう。
十分旨いレバ刺しである。

レバ刺しを食べていると、店主が特選タンを切り出した。
タンの周りの赤い部分を丁寧に削ぎ落とし、白い中心部分のみを切り出す。
厚さは一般的には厚切りの7,8ミリだろうか。
個人的にはもう少し厚切りの方がよりジューシーで好きなのだが、あまり贅沢ばかり言えない。
このタンがサクサクとした歯応えで旨い。

この日の特選盛り合わせは、みすじ・ネック・上カルビの3種類。
みすじは軽く炙って食べたが、甘みが強くて旨い。
この厚さもちょうど良い感じだ。

ちなみに、追加でその日の一番良い部位を提供するというトロ肉3秒焼きを注文したが、そのMeatもみすじだった。
おなじみすじだが、追加で注文した時のみすじの方が甘みが強く、蕩ける感触が素晴らしく感じた。
ネックは初めて食べたが、思っていたほど硬くなく、赤身の旨みを感じる。

上カルビは普通。

後から並カルビ(芝浦カルビ)も食べてみたが、こちらも普通。
上カルビにはもう少し頑張ってもらいたい。
上ハラミが品切れだったので、店主が勧めてきた並のハラミを注文したが、並とは思えない素晴らしいサシが入っている。
このハラミが非常に旨かった。

ぜひ次回は上ハラミを食べてみたい。
ホルモンは、ミノ・シマチョウ・ハツの3種類。
ミノは1切れが大きめで期待が膨らんだが、ちょっと硬め。
ハツは普通に旨い。
素晴らしかったのがシマチョウ。
ポン酢で食べたが、このシマチョウは脂の甘さが際立っていて、かなり旨い。
もう少し脂を残して処理してくれれば、傳々のホルモンのようなのだが。
芝浦は良いお店であったが、改善点もいくつかあるだろう。
この日がたまたまかもしれないが、お肉の種類が少ないのが気になった。
これは昨年末にオープンしたばかりで、お客さんの数も限られているのが原因かもしれない。
もっとお客さんが増えれば、もっと色々なお肉を揃えても、ロスも少なく十分消費できるだろう。
普段は気に入ったお店が混むのはあまり気が進まないのだが、お肉の種類が増えるのであればぜひ応援したいところだ。