No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2008年6月8日 炭焼喰人

最近はやたらA5という言葉を耳にする。
やっと社会一般で極上Meatが認知されてきたということだろうか。
だがA5といっても実際は色々あるのだが、その中でも極上の牛を”トビ”というのだ。
金曜に炭焼喰人にトビが入荷したという情報が入ってきた。
1週間前にも訪問したばかりであったが、トビがあると聞いては気になって仕方ない。
我慢できずに日曜にお店に電話してしまった。
トビがまだあるという話を聞いて、迷わず2週連続の炭焼喰人での焼きが決定した。
お店について、早速山本店長にトビを見せてもらう。
見るからに旨そうなトモサンカクのブロックに期待が高まる。

まずは極厚の厚切り上タンがサイコロ上ロースとかぶりと共に運ばれてきた。
圧巻の一皿である。

サイコロ上ロースと共にトビのトモサンカクを使用している上ロース・ハネシタ・肩ロース厚切り上ハラミ・ミノサンドなど次々に注文したMeatが運ばれてくる。

いつものハネシタや厚切り上ハラミも旨いが、今回オススメになっていた肩ロースもかなり旨い。
大きな一切れで登場したが、サシがすごいというわけではないが、柔らかく、赤身の旨さがジュワーと広がる。

なんと言ってもこの日一番旨かったのは、トビのトモサンカクを使用したサイコロ上ロースと上ロースだろう。
まずサイコロカットのトモサンカクは、網の上でトングでつかみにくい程ぷるぷるしている。
これはすごい。

そして焼きあがったトモサンカクは本当に旨い。
脂の甘さが素晴らしいのだ。
しかし、このサイコロカットのトモサンカクの焼きには非常に高度な技術が必要である。
強火で一気に焼き上げると、中がレア過ぎる。
他の部位ならともかく、サシがすごいトモサンカクなので、最高の脂の蕩け具合を感じにくいのだ。
私も一つ目は満足な焼きに仕上げることはできなかった。
しかし二つ目は網の中心から若干ずらし、絶妙な焼きを達成した。
このMeatが旨すぎる、本当に旨い。
サイコロカットにもかかわらず、甘い脂を残して口の中で蕩けてしまうのだ。
通常カットの上ロースもまた素晴らしく旨い。
そして驚きなのが、このトモサンカクが一皿1,050円なのだ。
信じられるだろうか!?

この倍の値段でも安いと思ってしまうし、都内の名店でも3倍近い値段だろう。
こんなトモサンカクならば、大人買いして、大皿いっぱいに美しい極上Meatを広げてみたいものだ。