No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2009年11月19日 よろにく

本当に旨いお肉、本当に旨い焼肉を食べた事がある人はどの位いるだろうか。
私は”よろにく”に行くようになってから、この事を考えさせられるようになった。
今回のお任せも刺身系から始まった。
刺身系盛合せは三角バラの握り、ヒレの手毬寿司、シンシンのユッケ。
三角バラはバラ特有の蕩ける甘さ、ヒレは柔らかで繊細な赤身の甘み、シンシンは濃厚な旨みといった具合に、それぞれの部位の違いを感じやすい食べ方で味わえる。

シャトーブリアンは豪快なカット。
焼くというよりも、熱を加えて温めるイメージで火を入れていくと、生では決して味わえない旨みがいっぱいになる。
シャトーブリアンを食べられる焼肉屋さんは色々あるが、ここまでのシャトーブリアンを食べれる焼肉屋さんはほとんどないだろう。

厚切りのハツは臭みもなく、相変わらずの旨さ。

タン先、タン筋、タン元のタン盛合せは最近は外せないお皿だ。
タンの部位による味わいの違いをしっかりと堪能できる。
特に普段焼肉屋さんでは頼まないタン先やタン筋も、研究された味付けとカットで驚くほど旨く味わえる。
それにしてもタン元のサクサクとした食感と唾液が止まらなくなりそうな旨みは、何回味わってもため息がもれる。

塩味のササはネギを巻いて食べたが、ジューシーな肉汁とネギの甘みがぴったりで旨い。

東京焼肉番長のブログで気になっていたツチノコとは薄切りタレのシャトーブリアンであった。
片面焼きで、レアな面を外巻きにして食べたが、あまりの旨さに言葉が出ない。
ただひたすら笑顔になるのみである。

大判のカイノミにはしっかりと隠し包丁が入っている。
ジューシーでタレとのマッチングがぴったりで旨い。

カタサンカクは赤身の旨さも然ることながら、均等に入ったサシの甘みが際立っている。

ユッケで旨かったシンシンは、炙ることによってまた違った旨みが引き立つ。
赤身の旨さを堪能するにはぴったりの一切れである。

この日一番、いや今年一番のインパクトを与えられたのが約700gのサーロイン。
余分な脂はしっかりカットされており、その分厚さに全員が圧倒される。
凛でも500g超のサーロインを食べる事ができるが、それを上回る迫力、何と言っても肉質を比べたら数段の差があるだろう。
見た目のすごさだけではなく、旨さも一級品であった。


この日は胃腸の調子が良すぎるのか、肉質が良すぎるのか、全然満腹にならないので、久しぶりにコプチャンもお願いした。
若干皮の歯切れの悪さがあったが、甘い脂とタレのマッチングが良く旨い。

今回も色々と食べたが、脂のしつこさを感じるものなど一つもなく、いくらでも食べれてしまいそうな恐ろしいお肉だ。
これが本当に上質な雌の和牛なのだろう。