No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

石垣牛について考えてみた


久しぶりの石垣島石垣牛とラー油の島になっていた。
どこもかしこも石垣牛とラー油一色(二色?)
ラー油の話は置いておいて、石垣牛とはそんなにすごい銘柄牛なのだろうか!?
正直私には、名前だけが先行してしまっている様に感じる。
決して旨くないわけではなく、確かに旨いのだが、他の代表的な銘柄牛に比べてバラツキが多いし、突出した物も感じない。
とは言え、石垣牛には他県ではあまり見られないような(?)非常に珍しい(と思われる)一面も持っている。
石垣島のいたるところに牧場があり、石垣牛が肥育されているのだが、一般的な牛舎に閉じ込められているわけではなく、敷地内(稀に柵がないところまで・・・(汗))で自由に放牧されている姿を見ることができる。
また子牛は母牛と一緒に飼育されている。
これは繁殖と肥育と兼業農家が多いということだろうか。
この辺りについては詳しくないので適当なことは書けないが、短角牛はストレスが非常に少なく健康的に育てられていると言われているが、石垣牛は黒毛和牛の中では比較的短角牛に近い育てられ方をされているのかもしれない。
その代わり、細かなサシが入った格付等級の高い牛は育ちにくいのだろうが。
勿論全ての石垣牛が当てはまるわけではないであろうが、全体的な流れは近い気がする。
とにかく1年中暑い環境であるため、肥育には適しているのかどうか不明であるが、育て方は非常に面白く色々な可能性があるかもしれない。
そんな石垣牛ブームに乗っかって、観光客狙いのあまり勧められない焼肉屋さんが多いのも残念なことだ。
2番、3番程度の石垣牛を4番、5番と思わせるお店、冷凍ばかりでドリップがひどいお店、適当なカットのお店、適当な味付けでだすお店、、、、
運ばれてきたお皿を見るだけで悲しくなるお店が本当に多い。
リピート客がメインではない場所での商売とはいえ、本当の肉好きには今の石垣島の現状は残念でならない。
だからこそ、"やまもと"や"焼肉石垣島石垣島焼肉屋)"の素晴らしさには本当に頭が下がる。
せっかく石垣牛がこれだけ有名になったのだから、それを後押しできる実力を持ったお店が増えることを切に願う。
ちなみに信頼できる焼肉屋さんに行けない場合は、公設市場には屋上でバーベキューをさせてくれる精肉屋さんがあるので、自分の目で選んだ石垣牛でバーベーキューというのも堪らないだろう。