No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2012年2月2日 平



ステーキ界のカオスが湯島にある。
路地裏を進んでお店の前に到着しても、そこがステーキの名店だとは思えないだろう。
更に階段を上がってお店に入れば、田舎のスナックのようなつくり(目崎さん、本当にすみません(汗))で、そこで極上のお肉が食べれると、到底思えないだろう。
しかし、意を決して、オーナーシェフの目崎さんに全てを委ねてみて欲しい。
高いだけで旨いとも思えないステーキ屋産が多い中で、最高のお肉がリーズナブルに食べれるのだ。
今回も刺身(念のためですがお肉ではなく魚です)をサクッと食べてからお肉の前菜に入った。
ちなみに、この魚の刺身もなかなか旨い。
イチボのローストビーフ
前菜のローストビーフだが、口の中で弾けるように甘みの強い脂が蕩ける。
そして、火を入れてあることによって、香ばしさと食感の変化が引き出されている。
満足度 4

ウデ
ドライエイジングされてカビをまとったブロックは、黒毛和牛のウデ。
手際よくサクサクとカビの部分や脂の部分をカットされたブロックは、赤みが濃く、艶やかで洗練された色合い。
しかも常温で脂が溶け出し、より艶やかになっていく。
口に入れると、熟成香がはっきりと伝わってくる。
満足度 4


ウデ
ウデはウデだが、先ほどとは違った部位。
このウデも黒毛和牛をドライエイジングしており、深紅の赤みが印象的。
火を入れると、より濃厚な旨みがガツンと飛び出してくる。
若干、中心部分の火入れが甘い気がするので、もう少しじっくりと火を入れると、食感も飛躍的に変化しそうだ。
満足度 4





サーロイン
炭の近くで表面に火を入れ、遠火にしてからじっくりと2段階で火を入れる。
今回は、仕上げに藁で燻して、香りをつけるという技まで。
内部に詰め込んだ肉汁を弾き飛ばすような食感、そしてサシの甘みより赤みのコクが上回っている。
「Sir」の称号に相応しい最高のサーロイン。
満足度 5




シャトーブリアン
黒毛和牛のすごさを一番感じる事ができるのはヒレかもしれない。
そんなことを実感する。
どれほど丁寧に愛情を込めて育てたら、こんなお肉になるのだろうか。
ほんの僅かな塩が、繊細な肉繊維からこぼれるスープの旨みを際立たせる。
肉繊維がほどける食感は、人間の正常な思考回路を麻痺させる。。。
満足度 5+




相変わらずのレベルとCPの良さ。
カオスをあとにし現実の世界に戻る時、次の訪問をいつにするか悩まずにはいられない。