No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2012年3月16日 焼肉酒家 傳々



以前は圧倒的な肉質の良さに魅了されて、"よろにく"と並んで高頻度で訪問してた"傳々"であるが、昨今の焼肉業界への打撃の煽りを食らうかのように、取り扱い部位の減少や肉質の変化を感じるようになり、なんとなく間隔が開くようになってきたのだ。
そして、こんな状況が状況だけに、焼肉好きとしてはポテンシャルの高いお店を応援したいし、本来の魅力が頭から離れないこともあり、約5ヶ月ぶりに高矢店長のお任せに挑んだのだ。
刺身盛り合わせ
"傳々"での前菜としては定番で、ハツ、センマイ、レバ、タンユッケ、炙り等の盛り合わせ。
どれもこれも臭みが全くなく、素材それぞれの食感が活きていて、抜群の鮮度が伝わる。
タンユッケはこの太いカットが食感の良さと旨みを際立たせている。
久しぶりだが、これはやはりすごいなぁ。
満足度 4

ハラミカツ
今回はハラミの一番分厚いではなく薄い部分で、火が入り過ぎて、旨みが飛んでいる感じ。
これだと焼いた方が断然旨いなぁ。
満足度 3

タン元
塩胡椒が強くて、風味が感じ難いが、生タンらしい歯切れの良い噛み応えが心地よい。
満足度 4

ハラミ
厚切りではないのだが、厚切りかと錯覚させるような豊富な肉汁。
力強さを感じさせる肉繊維は、噛み締める毎に旨みを放出させる。
満足度 5

ヒレ
我が目を疑う衝撃の厚切り。
ここまで厚切りでありながら、ヒレの耳すら綺麗に落としているという贅沢ぶり。
炭火でじっくりと焼き上げた後は、アルミに包んで余熱で火入れ。
サシではない肉繊維の柔らかさ、繊細さに関しては、黒毛和牛のヒレに敵うものはないだろう。
芳醇な香りと共に押し寄せる旨みに酔いしれる。
満足度 5





上ミノ
若干水分が多く感じるが、歯切れは悪くない。
独特な味付けはミノ好きを増やすこと間違いなし。
満足度 3


塩ホルモン
鮮度の良さを感じさせるピンク色をした皮のシマチョウ。
口の中で甘みを一気に弾けさせ、皮の歯切れも抜群。
満足度 4


リブ芯
繊細さは弱いが、柔らかな食感で、赤身から旨みが感じられる。
満足度 4

リブ巻き
芸術的な細かなサシが散りばめられていて、まさに蕩ける食感。
脂の甘みはしっかりしてるが、しつこさはない。
満足度 4

ミスジ
悪くはないが、"よろにく"のミスジを食べ慣れれてると、ワンランク落ちると感じてしまう。
満足度 3

ウデ
コクがあって、飲み込む瞬間までしっかりと旨みを感じさせてくれる。
何枚でも食べたくなる旨さ。
満足度 5

タレホルモン
タレの香ばしさと脂の甘みの最高のマリアージュ
これだけ食べにきてもいいと思える完成度。
満足度 4

大阪風ハラミ
甘みのあるタレと海苔や胡麻の香ばしさが、この終盤でも食欲をそそる。
ハラミも肉繊維の荒々しい食感が心地良い。
満足度 4


約5ヶ月ぶりのお任せであったが、そのパワーは以前の"傳々"を明らかに彷彿させるもので、素晴らしいものであった。
名門復活。
訪問頻度があがってしまうなぁ。