No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2012年12月27日 西洋料理 島



約1年ぶりの"島"。
コースではなく、アラカルトで肉のみを攻めるのが個人的には大好きだ。
前菜は牛刺し。
ヒレを生ではなく火を入れてある。
しっとりとしたヒレの食感は肌理の細かく、香りと共に旨みが広がる。

ステーキはテンダーロインとロース。
テンダーロインは400g程の大迫力の塊。
炉釜で回転しながらじっくりと焼かれたテンダーロインは、心なしか、焼く前より大きく見える。
切り分けると、中は見事な断面で、綺麗な肉繊維が並んでいる。
噛み締めると、肉繊維1本1本から溢れ出てくるような肉汁に、純度の高い旨みが詰まっている。
この焼き上がりは炉釜じゃないと再現できない至高のレベル。



ロースはサーロインの芯の部分の側面を敢えて脂で包んで焼き上げてある。
当然焼き上がりの側面は綺麗なピンク色である。
焼く前の状態からだと、若干脂が強いのを想像していたが、食べてみると驚くほどしつこさがない。
ジューシーですっきりとした赤身とサシの共演。
黒毛和牛のサーロインステーキのお手本のようだ。




お肉を突き詰めていくと、やはり調理面ではステーキが最高峰にあるのは否定できないかもしれない。
ひたすら焼き続けることで到達した焼きの領域を持ったステーキ屋さん。
都内最高峰のステーキ屋さんでありながら、圧倒的なCPの良さにも驚かされる。