No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2013年2月9日 自宅


兵庫・鳥取の牛飼い名人・田村さんの育てた田村牛
個体識別番号0841242829
月齢35ヶ月
血統は照一土井 - 谷福土井 - 第2安鶴土井の美方産の純但馬牛
もちろん雌牛

こういったお肉は一部の高級ステーキ屋さん位でしかお目にかかれないものなのだが、ここまで全ての条件が揃ったお肉が買える場所が東京にはある。
銀座と築地にある"吉澤"である。
もちろんこれら全ての条件が揃っているから100%旨いというわけではない。
条件が揃っていても、旨くない場合だってあるだろう。
大事なのは食べてどうかということだろう。
しかし、肉を知れば知るほど、このレベルを落ち着いて食べることなどできない(笑)
枝肉のまま1ヶ月近く熟成され、一度も真空パックされることなく我が家に送られてきた化粧箱からお肉を取り出した瞬間から笑みと震えを抑える事が困難な状態に陥ってしまう。

まずはステーキ。
我が家はIHなのでステーキを焼くのは難しく、今回はガスコンロを使ってフライパンで焼いたのだが、自分の火入れに神懸り的な力を感じてしまう(笑)
ヒレもサーロインも一口食べて言葉を失う。
風味がしっかり立っていて、舌の上でいつまでも心地良い余韻が続く。
繊細な食感、上品な甘み、そしてそれぞれの部位の良さ、それら全てがくっきりと浮き出ている。


続いてリブロースのすき焼き。
こちらも蕩けるだけでない、赤身の深い味わいがしっかりと感じられ、コクのある牛肉の力強さに驚いてしまう。

こんなお肉を自宅で食べれる幸せ。
そして、こんなお肉が買えるお店があることに感謝せずにはいられない。