No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2013年11月20日 金竜山

かつてその極上の霜降りと素晴らしい肉質を雪山と評したことがあるが、ダウンジャケットが手放せなくなったこの季節に、またその雪山へ挑戦する機会に恵まれた。
上タン塩
一般的な繊維に対して垂直なカットではなく、水平に近い斜めにカットされる独特のタン。
根元部分だけをこのカットに仕上げるならば、1本のタンからどれほどの分量が確保できるのであろうか!?
なんとも贅沢なタンだが、口の中を肉汁で満たすその絶妙な厚さも、タンそのものの肉質も最高峰と呼ぶに相応しいものだ。
満足度 5


カルビ
"金竜山"の並カルビは何年振りだろうか。
これとご飯だけでも十分満足できる旨さ。
満足度 3

中カルビ
懐かしい。
実に懐かしい。
ザブトンと思われる部位を使った"金竜山"の中カルビ中毒になっていたことすらあったほどのメニュー。
相変わらずの旨さ。
去年久しぶりに訪問した際はタレの酸味が気になって仕方なかったのだが、今回は以前のベースに戻っている。
そしてこのタレは霜降りにこそベストマッチなのだ。
蕩けるザブトンはまろやかに、そして激しく身体に染み込む。
満足度 5

ハラミ
かつて"金竜山"で食べたどのハラミよりも旨いハラミに出会った。
2013年11月20日はハラミ記念日@金竜山。
満足度 5

コブクロ
コリコリしていて相変わらずの旨さ。
満足度 3

ロース
特上ロースの前に並のロースで呼吸を整える。
硬さはあるが、肉の味はしっかりとしていて旨い。
満足度 4

特上ロース
かつての毎月通っていた頃の"金竜山"の最強メニューであったが、残念ながら今回はかつての輝きはなかった。
肉質はかなり粗めで滑らかなあの食感と旨みの広がりが懐かしい。
ただ、ここではっきりと感じることができるのだが、やはり"金竜山"のタレは霜降りを焼肉として食べさせる最高のタレであると。
肉の旨みが弱くても、タレそのものから肉の旨みが感じられるような錯覚する起きる。
この魔法のタレで焼肉として最高のステージに上がるのだ。
満足度 4

今回は特上カルビにはいかずに中カルビお代わりで下山することにした。
そして中カルビを何度も噛み締めながら、一歩一歩"金竜山"の凄さを確かめる。
この最高のザブトンももちろん素晴らしい肉質だが、決して最高級というわけではない。
だが、霜降りの重さを消し去り、肉の旨みを増すかのようなタレでそのザブトンは1ランク昇華し最高級になる。
肉汁とタレの絡みのバランスを考えたカットもまた素晴らしい。
これぞ焼肉なのかもしれない。
タレの中に焼肉に対する一つの答えが眠っている。
盛り上がるメンバーを余所に、そんなことを考えながらお代わりザブトンを何枚も食べてしまった。