No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2014年2月26日 凛


今ではそれほど珍しくない厚切りのタン。
かつてタンといえば薄切りが当たり前だった時代に、他を圧倒する厚切りのタンを食べさせてくれるのが月島の"凛"だった。
私も当時は"金竜山"と共に、"凛"はルーティンとして月一で通っていたものだ。
そんな黄金期から時代は流れ、生の黒タンが食べれるお店が登場し厚切りのタンが珍しくなくなった今、あの"凛"を再び訪れてみた。
つくね
当時はおばちゃんに勧められるこの鴨のつくねを断ることは許されなかったものだ。
今はどうだか分からないが、おばちゃんの機嫌を損ねたくないので迷わずおばちゃんの勧め通りオーダー。
う〜ん、変わらない味。
嬉しくなるね〜。
満足度 3

厚切り上タン
運ばれてきたタンは、興奮しながらタンにかぶりついていた20代の自分を思い出す懐かしさがある。
生の黒タンを食べ慣れている為決して極上のタンではないかもしれないが、それでも、中央がぷっくりと膨らむまで裏返さない焼きルールやそのタンの味は当時のままで、脳みそが旨いと叫んでいる。
唯一当時見られなかった新しい作法が、おばちゃんがトングでタンを押し付け潰すこと。
これもおばちゃんの機嫌を損ねたくないので理由を聞けず不明。
満足度 4

(おばちゃんのトング押し付けで負傷したタン)

上ハラミ
しっかりとしたハラミらしい噛み応えとジューシーな肉汁ジュースが溢れる。
旨みも十分。
満足度 4

特選ハラミ
上ハラミより上品な食感。
こちらも味がしっかりとしている。
満足度 4

上ミノ
冷凍っぽくてザクザクした食感が今一歩だが、タレの味付けが良いね。
満足度 3

シマチョウ
脂を落とした皮が主役のシマチョウ。
クチュクチュと皮を何度も何度も噛む。
これも当時と変わらなくて旨いね。
満足度 3

お店に入るとすぐにおばちゃんも私に気付き、「久しぶり」、「何年ぶり?」、「あの人はどうした」等というという会話で盛り上がった。
店内も当時ほどは混んでいないが、それでもお客さんは十分入っている。
当時より幾分雰囲気が柔らかくなったおばちゃんと、当時と変わらないお肉に囲まれて幸せな時間が流れた。
かつて"凛"でお世話になったことがある人には、ぜひもう一度"凛"の良さを思い出して、月島に足を運んでもらいたい。