No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2014年5月16日 焼肉酒家 傳々


よく見かけるのが、正肉は強いのだが内臓は弱いお店、その逆に内臓は強いのだが正肉は弱いお店。
一般的に正肉と内臓の両方が強いお店は少ない。
だがその両方が強く、さらに流行に流されないスタイルながら古臭さを感じさせない。
ネットを見ると、"傳々"が賛否両論あるお店なのは分かる。
それでも本当に旨いという事実は変わりようがない。
ひたすら王道を突き進んでいるのだから。
前菜盛合わせ
ハツ刺し、センマイ刺し、炙りレバ、炙り牛刺し、タンユッケの見事な盛合わせ。
この盛合わせを見ただけでも盛り上がり必至だが、ひとたび食べ始めればハツ刺しのコリコリとした食感に独特な甘み、センマイの食感に笑みが漏れる。
タンユッケは食感がイマイチだったが、それを補って余りあるのがレバ。
以前は生で食べれたレバを炙っても相変わらずの甘みは鮮度の証。
満足度 5

タン元
タンとハラミに関しては、都内屈指の仕入れ力を誇る"傳々"。
相変わらず歯切れが良く、香りと旨みが共にハイレベルなタン元。
満足度 5

ハラミ
野性味のある食感の肉繊維を噛み切ると、旨みの凝縮感がある肉汁が溢れ出す。
非の打ち所のないハラミ。
満足度 5

シャトーブリアン
贅沢過ぎるほど綺麗に掃除されたシャトーブリアンは上品な柔らかさで旨みもある。
満足度 4

上ミノ
肉厚なミノにはしっかりと隠し包丁が入っていて、ネギと柑橘の味付けでさっぱりとしている。
ミノ自体はザクザクとしていて歯切れも抜群。
満足度 4



塩ホルモン
脂は焦げる直前で、皮は焼き過ぎず心地良い歯切れ。
ポン酢との一体感があり、シマチョウを超えたシマチョウ。
満足度 5



カイノミ
肉厚なカットでほどけるような食感。
甘みがしっかりとしていながら、三角バラのような脂のスプラッシュ感はなく、上品なカルビといった印象。
満足度 4

ミスジ
肉の状態自体は良さそうだが、肝心の旨みが感じられず、普通に旨いといったところまで。
満足度 3

ウデ
肉の味が濃く柔らかさも抜群。
満足度 4

ザブトン
肉の味は弱いが、脂の質の良さが分かる甘みと蕩け方。
満足度 4

最後のホルモンは辛味噌ダレ。
この辺りの味付けの引き出しの多さも"傳々"の魅力の一つ。

レバ
味付けが絶妙でレバの甘みがより際立つ。
トロリとした舌触りも最高。
満足度 5

マルチョウ
濃厚な甘みと皮の歯切れはなかなか。
満足度 3


ハラミ筋
唯一の塩ダレで、肉汁と塩のマリアージュは最高レベル。
焦げ付きを恐れず火を入れることで香ばしさと筋の甘みが如何なく発揮される。
満足度 4

シマチョウ
塩のシマチョウも最高だが、辛味噌のシマチョウも負けていない。
他に類を見ない歯切れ。
満足度 4