No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2015年3月23日 よろにく


純但馬血統の神戸ビーフ、繁殖肥育一貫のヒライ牧場の32ヶ月雌。
個体識別番号[0842001265]で、共進会でチャンピオンを獲得した個体のヒレが”よろにく”に入荷。
シャトーブリアンからフィレミニヨン、テートまで、ヒレ全体を贅沢に味わってきました。
サシの入ったフィレミニヨンは薄切りを軽く炙って。
サシは上質なバターのように舌の上で滑らかな甘みを広げ、肉の味はサシの甘みに負けずに主張してくる。
飲み込んだ後に残る旨みの余韻は最後に鼻に抜ける。


テートは赤身ががっしりとした感じだが、繊細な舌触りは流石。
テート特有の香りとしっかりした肉の味がいい。

最後はちょっと厚めで贅沢なシャトーブリアン
柔らかでシルクを束ねたような繊細さと、舌を覆い尽くす肉の旨み。
赤身の旨さをサシが優しく後押しするような絶妙なバランスがある。



チャンピオン牛というとヒレといえども脂が重たいイメージがあるが、雌牛だからなのか、そんなことは全くない。
常に純但馬血統を仕入れているわけではないが、料理だけでなく素材の進化もまだまだ止まらない”よろにく”。
いったいどこまで登り詰めるのか、見てみたい。