No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2015年4月30日 エクアトゥール

最近は焼肉屋ステーキといった、牛肉を主眼としたお店以外にも行くようになった。
もちろん牛肉の勉強の為にだ。
今回はフレンチの” エクアトゥール”。
フレンチなんて数年前の”オギノ”以来かもしれない。
元麻布にひっそりと佇む隠れ家のようなお店は、店内に入るだけで気持ちが高揚する。
魚介を中心とした前菜から本当に旨い。
あまりに経験値が低いジャンルゆえ、「旨い」としか表現できない自分がもどかしいが、その素晴らしさはどのお皿からもビシバシ伝わってくる。
メインで選んだのは当然牛肉料理。
A5松阪牛のモモのグリルだ。
じっくりと丁寧に扱われているのが伝わる火入れは見事。
もちろん旨い。
ただ、肝心の肉は一般的なレベルを脱しておらず、メインに辿り着くまでの計算し尽くされた料理の数々と比べると印象が薄いというのが正直な感想だ。


隠れ家的な穴場で1日に3組しか予約を取らないフレンチ。
シェフの研究熱心さとセンスが光る料理。
メインを選べる中で単価の高い牛肉は難しいというのは十分に理解しているが、ぜひこういった本物のシェフに牛肉を極めてもらいたい。
それが世界に誇る和の食材である和牛の未来だけでなく、料理界にとっても新しい可能性を広げるはずだから。