No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2015年5月1日 和牛焼肉 KIM


焼肉屋さんでありながら肉料理の新たな可能性を広げてくれるお店。
“キム”の真骨頂は料理長・吉田さんのお任せにある。
吉田さんの手によって昇華する牛肉は肉好きを虜にする魔力を秘めている。
湯引きのイチボと菜の花のフラン
あっさりとしたフランにイチボとウニのコクが絶妙なマッチングを見せる。
満足度 4

ヒレの低温ロースト
ムラのない火入れは低温調理ならでは。
しっとりとしたヒレの旨みにタコや空豆のマリネが映える。
満足度 4

ガリの漬け
軽めに漬けにされたサガリは単体で恐ろしく旨いが、添えられたコンソメジュレと生湯葉が実に良いアクセントになっている。
満足度 4

タン元
タンの根元が信じられないほど贅沢にカットされている。
通常見かける輪切りではなく、繊維に沿ったカットだが、とにかく厚さも迫力満点。
前歯で噛み切ろうとすると、幾重にも束ねられた肉繊維が抵抗するが、更に力をこめればザクッと噛み切れ、後はサクサクとした生タン特有の最高の食感。
満足度 5

特選ハラミ
透明感のあるサシが入ったハラミからは肉汁が大量に噴出す。
その肉汁はヘビー級ボクサーのパンチのような旨みのインパクトとリングガールのような官能的な甘みを秘めていた。
満足度 5

頬肉
硬い頬肉は極薄で食べるのが一般的だが、しっかりと隠し包丁を入れることで、厚切りを適度な食感で食べることができる。
満足度 4

中落ちカルビ
脂の強い中落ちは強火でカリッと仕上げ、トロロご飯と一緒に食べれば、どう頑張っても笑みしかでない旨さ。
満足度 4


シュニッチェル
厚いビフカツはヒレが一番だが、それ以外なら薄切りがぴったりはまる。
ソースが単体でも旨いのだが、肉との相性は完璧。
満足度 4

カイノミ
ちょい厚切りで肉繊維があえて残すカットのため、肉々しい旨みと食感が活きている。
タレ代わりに用意された醤油漬けの黄身が旨い。
満足度 4


ウワミスジ
舌の上で女性の肌のような肌理の細かさを感じさせる。
満足度 4

フォアグラハンバーグ
元は洋食をメインにしていた吉田さんの真骨頂はハンバーグにも発揮される。
しかも贅沢にハンバーグの上にも中にもフォアグラがたっぷりと。
口の中で絡み合う肉汁とフォアグラは危険なほど旨い。
満足度 5


サーロイン
薄切りのサーロインは定番のタレで。
赤身好きでも唸るほどしっかりとした味わいと食感が詰まっている。
満足度 4


シャトーブリアン
サーロインをめくると隠れていたのがシャトーブリアン
唇で簡単にほどけてしまう肉繊維は究極の繊細さを持っている。
タレと絡んだ肉の旨みに言葉を失う。
満足度 5



ハンバーガ
バンズまで手作りの吉田さんのハンバーガーには、スモークタンや内モモ、ザブトンを贅沢に挟む。
内モモとザブトンの対照的な食感に、スモークタンの香り、そして香り豊かで最高に旨いバンズは完璧な組み合わせ。
満足度 5






いつもながら恐ろしく満足度の高いお任せコース。
しかも今回は新たな試みが随所に盛り込まれてるのがたまらない。
こういったチャレンジが焼肉屋さんの新たな可能性を広げてくれるのだろう。