No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2015年11月30日 よろにく


老舗精肉店の”日山”から仕入れる極上の雌牛、一切妥協のないカットやタレへの追求、焼肉の範疇を大きく超えた創作肉料理の数々。
“よろにく”を超える焼肉屋さんが存在しないのにはこんな理由がある。
しかし、ある日の”よろにく”は今までの”よろにく”を超えていた。
正肉の大部分は純但馬血統の三田牛、ハラミやタンの内臓類は但馬牛という驚愕のラインナップをやってのけた。
フィレミニヨン炙り
最高のフィレミニヨンをほんのりとサシが軽く浮く程度炙ってある。
香りと優しい肉の味が膨らむ。

トモサンカクの炙り手巻き寿司
細かく叩かれたトモサンカクを包んで食べるのだが、牛肉とは思えない融点の低さで、香りも恐ろしく上品。
鮪では到達できない甘みと蕩け具合に、肉の味わいが完璧に手巻き寿司として完成している。
これだけ腹いっぱい食べたくなるヤバさ。



ガリのタタキ
ピリ辛ダレがよく馴染む。

シンシンステーキ
厚切りのシンシンは肉の味がかなり濃く、舌の上だけでなく喉の奥まで余韻が残る極上のステーキ。




タン元
普段食べている一般的な黒タンの半分位しかない但馬牛のタン。
薄切りでもその食感が違ったが、厚切りの違いは予想を遥かに超えている。
軟弱な柔らかさはなく、かと言って硬いわけではなく歯切れは絶妙。
何より一噛みごとに広がる旨みは尋常じゃない。




シンシン
厚切りで食べたシンシンを薄切りでも。

ツチノコ
ハイレベルな安定感。

ハラミ
但馬牛らしくハラミも厚みがないが、舌に届く味は格別に旨い。

ハチノスのお吸い物

シャトーブリアン
何十回食べてるか分からないが、それでも食べたくなる程計算し尽くされた立体感のある食感と味わい。



シルクロース
今では多くの焼肉屋さんで食べることができるサーロインの薄切りだが、本当に旨いものはどの位あるんだろうか。
完成度という意味で”なかはら”と双璧の素晴らしさ。

上ミノ
箸休め。

シルクロースのしゃぶしゃぶ
1枚目はたっぷりのネギと出汁だけで食べると、肉の旨さ、出汁の旨さがよく分かる。
2枚目はポン酢だが、そこに黒トリュフがたっぷりと散らされる。
先程の滋味深い味わいから一転して、香りとのインパクトが強烈。
どちらも中毒性のある旨さ。










ザブトンのすき焼き
昨年からこの時期の定番になりつつあるすき焼きの白トリュフかけ。
黒トリュフを遥かに凌ぐ芳醇な香りが立ち昇り、牛肉と卵、そして白トリュフの三位一体のインパクトは問答無用の凄さ。








シルクロース茶漬け
“よろにく”の出汁の旨さがあってこそ活きてくる肉茶漬けだが、やはり最強はサーロイン。
しかもこの時期は白子が乗っかるのだ。
肉の甘みと白子の濃厚なコクが最強。



一言でいうと圧巻。
とにかく凄すぎる。
単に贅沢なだけじゃない。
贅沢な素材を使うが、それをより高い次元で牛肉に融合させている。
これこそが"よろにく"の強み。
心からリスペクトするしかない。