No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2016年8月23日 東京食肉市場直送 肉焼屋 D-29

肉好きの夢を叶えてくれるお店が田町にオープンした。
羽曳野出身の店主が仕入れる牛肉は、滋賀県の澤井さんの近江牛である近江姫和牛(雌牛)、そして東京食肉市場の小川畜産から仕入れる極上の雌牛のみ。
そして驚かされるのが近江姫和牛の内臓が食べれるのだ。
通常、正肉と内臓は流通が異なり、内臓は個体管理が出来ないため、黒毛和牛や国産牛も正式に分けられていない。
しかし、近江姫和牛の内臓に関しては、店主の人脈と熱い想いから流通経路を確立し、正肉のように個体識別番号で管理された内臓を食べることが出来る。
この日は最初に近江姫和牛のサーロインで度肝を抜かれる。
あっさりした脂が上質なロースの証。





シンシンとザブトンは仙台牛。
厚みのあるシンシンはステーキカットで、ザブトンは焼肉カットで登場。




遂に登場したのが近江姫和牛の内臓。
まずはタン下。
カリッと焼き上げれば脂は軽く、肉の濃い味が歯茎を伝う。

同じく近江姫和牛のツラミ。
噛めば噛む程、凝縮したコンソメスープのような旨みが溢れる。

近江姫和牛のハラミとサガリを食べ比べ。
肉々しさがありながら、脂があっさりとしているのは雌牛のハラミとサガリだからだろうか。
肉本来の味わいと言っても過言ではない。




近江姫和牛の肩コブ。

友三角は甘い脂が舌を包み込む仙台牛。

ランプは近江姫和牛。
しっとりとしていながら、噛むことでそのポテンシャルを発揮してくれる。

カメノコも近江姫和牛。

この"D-29"で驚かされるのは個体識別番号付きの内臓だが、実はそれだけではない。
お店で食べられる部位を購入することもできるのだ。
すなわち個体識別番号で管理された近江姫和牛の埋蔵まで購入できると言う。
肉の流通をかじったことがある人間であれば、これがどれだけ凄いことか分かるだろう。
まさに肉好きの理想郷と言える。