No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2012年9月6日 格之進R



サシを多く入れることよりも、純粋に黒毛和牛本来の旨さを追求されている"格之進"の門崎丑。
それは飼料や肥育期間だけでなく、熟成に至るまでの拘りから生まれる賜物である。
そんな門崎丑の良さを最大限味わえるのが"格之進"でのお任せコースであろう。
今回は社長である千葉さんの上京にあわせての訪問で、存分に門崎丑、そして千葉さんの拘りを堪能することに。
アマミスジ
まずは前菜代わりに塊ではないお肉を。
ジューシーさは弱いが、赤身本来の柔らかな甘みが広がる。
赤身好きに捧げたい部位。
満足度 3

肩三角
アカミスジと同じような、赤身の雰囲気だが、こちらの方がより力強さを感じる。
満足度 3

アマミスジ
ここから待ちに待った塊肉。
塊肉ならではで、赤身の旨みをより強く感じられ、繊細な肉繊維の食感も素晴らしい。
満足度 4


ミスジ
アマミスジに近い部位だが、全く違う表情を見せてくれたのがミスジ
塊で焼いてはいるが、赤身の旨みの濃厚さはあまり伝わってこない。
ただし、熟成香が非常に強く、嗜好品としての価値の高さを感じる。
後から千葉さんに聞いたところ、ミスジは追熟をしているそうだ。
満足度 4


トモサンカク
赤身とサシのバランスが取れていて、しつこさではなく、サシの甘みが上品だ。
噛み締めると一気に溢れ出す肉汁を飲み込む時、『至福』という言葉が頭をよぎる。
満足度 5


肩三角
部位としての特徴が薄いが、赤身の強さが、純粋な赤身の旨さを教えてくれる。
やはり塊の方がいいね。
満足度 3


サーロイン
5番ではなく、3番や4番あたりだからこそ、このサーロインの塊が成立するのだろう。
一般的にイメージするサーロインの食感とは違うが、この力強さは『Sir』の称号に恥ずかしくない。
満足度 4


ランジリ
お尻の中で、ジューシーさを求めるならイチボ、赤身の純粋な旨みを求めるならランジリではないだろうか。
そして期待通り、旨みの濃厚さを感じさせてくれる。
口の中で繊維質が残るのだが、これが柔らかで、この食感によって、旨みが波状攻撃のように伝わる。
満足度 4


ヒレ
食べ足りなかったので追加してもらったのがヒレ
若干水分が飛びすぎているが、パサつくところまではいっていない。
水分量で、ヒレの良さを少し落としているのが勿体無い。
満足度 3


赤身の濃さ、脂質、そして水分の飛ばし具合等、千葉さんのお肉の特徴が存分に出たお肉達であった。
ここには他とは違う一つの世界がある。
だからこそ、これを求めてまた通ってしまうのだろう。