No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2012年3月22日 九州和牛 SATOブリアン


私の好きなお店"SATOブリアン"の魅力の一つは、やはりシャトーブリアンへの拘りであろう。
焼肉全般で言えることだが、特にシャトーブリアンは焼き方一つでその表情がガラリと変わってしまう。
そこで、1日8時間、365日お肉のことを考え続けている身として(笑)、恥ずかしながら私が現時点で"SATOブリアン"のロースターでベストと思われる焼き方について、"SATOブリアン"の常連さんとお肉屋さんにお肉を焼きながら話をさせていただいた。

タンは肉汁と風味を最大限味わう為に、ある程度の厚さでカット。
焼きに関しては、タン元で特に注意したい『火入れによる締まり』について薀蓄をたれながら焼かせていただいた。
ハラミはフレンチやイタリアンではなく焼肉として食べるには、塊ではなくブロックカットが向いていると思われる持論を話しながら、弾ける肉汁を最大限感じられるように焼かせていただいた。
(厚さがイメージしていたものの半分程度だったのが残念)

シャトーブリアンはその食感と旨みを余すところなく味わえ、ガスのロースターでベストに焼き上げられる限界の厚さがあるのだが、今回は人数の関係上、若干ベストよりも厚めのカットとなった。
焼きに関しては、柔らかさやジューシーさを最大限味わう為の3段階の工程や熱の入れ方、熱の逃がし方ついて薀蓄をたれながら、1時間以上かけて焼かせていただいた。
厚さが1.5倍になると、焼く時間は2倍以上かかるような気がするので、ベストの厚さであれば、30分から40分位だろうか。

この日は私が話をさせていただいた内容は、勿論正解というわけではなく、現時点での私の好みに対してベストだと思っている理論の集大成であり、科学的裏付けがあるわけでもない。
ひたすら焼いて、ひたすら食べて、ひたすら考えた結果なのだ。


自分の好みに合った焼きやカットを見つけるのは、やはり想像力が一番大事なのかな。
とにかく火の入っていく状況と焼き上がりを常にイメージして焼くこと。
遅い時間まで延々と続く私の薀蓄を聞いてくれた"SATOブリアン"の常連の方々、お肉屋さん、そして佐藤さんに感謝したい。