No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2017年6月22日 スタミナ苑

鹿浜の伝説は進化し続けている。
伝説を支えているのは、長い年月をかけて築き上げた仕入れ業者との信頼関係。
特に内臓類の仕入れにはそれが如実に表れている。
そして店主・豊島さんの飽くなき探求心と一切妥協のない拘り。
これこそが日本一有名な焼肉屋であり、鹿浜の伝説である”スタミナ苑”が何十年もトップランナーとして評価される理由だろう。
とにかく丁寧で手間暇を惜しまない仕事から生まれる料理はどれも絶品。


前菜盛り合わせのアキレス腱、ガツ、ハツ、ミノ、センマイは、見た目の美しさはもちろん、それぞれの味わいに手が震える。







筋大根やもつ味噌煮込み、もつ塩煮込みといった煮込み系からは深みのある味わいで、牛出汁の旨さをこれでもかと感じる事が出来る。



一品料理のコブクロ湯引きは、個人的に絶対に外せない。
抜群の鮮度のコブクロは、シャキシャキとした食感で、すりおろしたニンニクとの相性が最高。

ミノ昆布締めはねっとりとした旨みが舌を包み込み、噛むほどに滋味深い旨みが溢れる。

蒸してから焼いたテールは、ほろほろとした柔らかさと香ばしさが絶妙に絡み合う。


前菜をたっぷり堪能してから、いよいよガスロースターに火が付く。
まずはタン元、タン下、ハラミ。
タン元はぷるんぷるんの食感で、揉み込まれた塩ダレがちょうど良い。
タン下はガス火の真上で筋を香ばしく仕上げることで、よりポテンシャルを発揮する。
ハラミには細かく隠し包丁が入り口の中でほろほろと崩れる。




“スタミナ苑”のお任せと言えばホルモンの盛り合わせ。
“スタミナ苑”が仕入れる極上のホルモンの中でも選りすぐりの部分だけがお皿の上でキレイに整列する。
ヤン、コリコリ、ノドブエ、ハツ、シマチョウ、コブクロ、ミノ、ギアラ、テッポウがそれぞれ艶やかな輝きを放ち、口の中では弾けるような旨さを教えてくれる。
"スタミナ苑"の神髄がここに凝縮している。











正肉はマクラ、友三角、ミスジ、そしてヒレ
脂の強さがあるが、タレの旨さが素晴らしい。









ご飯物として登場した炒飯は、パラパラ系ではなくしっとり系だが、絶妙な味付けで旨い。

この日は良い物がないという話だったレバが最後に登場。
夜に配達されたばかりのスーパーフレッシュなレバだろうか。
3頭分のレバは甘みだけでなく、舌触りまでそれぞれ違う。
しかし、どれも笑わずにはいられない凄さ。


今回もただただ感動。
伝説を体験できる幸せに感謝。