No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2014年9月12日 焼肉 しみず

心を満たされて"おおにし"を出たが、まだまだ焼肉を食べたい。
そんな思いからすぐに移動。
今度はがっつり食べたいお店に。
まずは煮込みに癒される。
仕入れている肉質が良ければ、その端肉で作る煮込みも本当に旨いのだ。

炭がセットされるや否や分厚いタンも目の前に。
表面を焦がさずに中まで火を入れるために、網の端っこでじっくりと火入れを行うが、焼き上がったタンにかぶりつけば全ての苦労が一気に報われる。
ジューシーだが脂があっさりとしていて、身がしっかりと締まっているのに硬さはなく、実に見事な食感。

そしてオーダー必至の上ハラミも。
プリプリとした鮮度の良さが光るハラミは驚くほどしっかりした味の濃さがある。

この日入荷していた肩("しみず"は基本的に肩の部分を仕入れ、それを分割してメニューを組んでいる)は隠岐牛〔個体識別番号:1346594185〕で、赤身に程よい旨みがあり、サシのインパクトがしっかりとした個体。
5種盛りをオーダーして3種をプレーン、残り2種をタレにしてもらう。


鮮度が抜群のシマチョウはただでさえ旨いのだが、手作りの柚子胡椒にレモンを2滴垂らせば恐るべき完成度。
脂の甘みは勿論、歯切れの良い皮がとにかく旨い。

上ミノは唐辛子の味付けが特にオススメ。
満遍なく入った隠し包丁で歯切れの良さが上がるだけでなく、唐辛子のピリ辛がミノによく馴染む。

テールは"しみず"定番のニンニクの効いた塩ダレに加えて、この日がお初の生醤油で。
どちらも甲乙付け難い。

レバは焼いても臭みのがでず、甘みだけが強調される。

2軒目とは思えないほどガッツリ頂いたが、お会計時にその安さに驚く。
下町に似合わないほどの上質なお肉に、下町らしい価格設定。
そして清水一族の心地良い接客。
誰もが納得の名店だろう。