No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2011年6月8日 焼肉酒家 傳々


時代の流れと呼ぶべきか、焼肉にも様々な変化が起こって、現在のスタイルが出来上がっている。
ここ最近で言えば、A5の霜降り、一頭買いを中心とした希少部位、赤身、そして焼肉以外の肉料理。
極上の肉質を前面に押し出して、直球勝負してくる焼肉屋さんという印象が強い"傳々"も最近は様々な試みで楽しませてくれる。
タン筋がホロホロと崩れる寸前までじっくりと煮込んだタン煮込みは、絶妙な味付けでご飯を欲してしまう旨さ。

旨みがぎゅっと詰まった肉繊維と衣の食感、そしてデミグラスソースのバランスが素晴らしいのがハラミカツ。

網を覆うほどの塊で焼き上げるハラミは、火の入り具合が完璧で、表面の香ばしさと中のレアさによる旨みのグラデーションに陶酔してしまう。

〆の肉うどんは、生姜が効いていてさっぱりと食べられ、〆にはぴったり。

こういった変化球も楽しめつつ、王道のメニューが最高の旨さなのが本当に驚かされる。
次回の新メニューにも期待。