No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2013年12月29日 よろにく

2013年最後の肉の日(29日)。
日頃1人で好き勝手やっていることへの罪滅ぼしに家族全員で"よろにく"へ。
まず前菜の3種盛合わせから既に違う。
炙った肩三角の濃厚な旨みはゆっくりと口の中で膨らんでいくようだ。

タン元は一目で最上級と分かる艶と色合い。
それを薄切りと厚切りで食感・舌触りの違いを感じさせてくれるのだが、火の入り方で旨みの広がり方まで違うのが分かる。

タン元の2種食べ比べだけでなくヒレも同じ個体のシャトーブリアンとテートの食べ比べ。
シャトーブリアンは芸術品のような繊細と風味豊かな味わいで文句の付け所がないのだが、テートはヒレと言うよりもカイノミのような食感でより食べ応えを感じさせてくれる。
どちらも一般的なヒレと比べてしっかりとした濃い味わいが特徴だ。


肉の日のコースはここから王道の焼肉へ突き進み、ロースやトウガラシをタレで楽しみ、ミノを挟んでザブトン、シルクロースといった濃厚系で〆る。
それらの一つ一つにコクがあり、噛む毎に素材のポテンシャルを感じさせてくれる。





驚くべきことに、この日〆で登場したのはカイノミのビフカツ丼。
塊のカイノミを網の上で焼いてから厨房で仕上げられる一品だ。
シルクロースで取ったという出汁は牛肉のエキスを全て出し切っていながらもしつこすぎず、和食のクオリティの域まで達した丼となっている。

またこの日子供達用にオーダーした並じゃないロースは4番雌のサーロインが使われていたが、一番手頃なメニューでこのクオリティは未だかつて体験したことのないゾーンにまで突入している。
一体"よろにく"はどこまで行ってしまうのか!?