No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2017年9月11日 肉割烹 上


これだけ牛肉を食べてても、ここまで旨い牛肉には年に何回出会えるだろうか。
通常、東京には流通しない純但馬血統の田村牛、つまり田村さんが肥育した神戸ビーフに西麻布で出会った。
個体識別番号は1439211838、血統が丸宮土井-福芳土井-菊俊土井。
月齢35ヶ月の雌でA5のBMS10
とにかく肉の味が別次元。
こういった個体の牛肉を知ったら、A5が旨いとかマズイとか、脂の質ではなく単に脂の量だけを議論する必要がなくなるだろう。
牛と鼈のコンソメ
肉割烹らしいメニューだが、鼈の旨みのバランスが良い。

毛蟹、雲丹、赤身肉クリの小丼
全て混ぜて食べることを勧められるが、見た目通りというか、期待以上の旨さ。
牛肉は決して主役ではないが、それぞれの旨さのマリアージュは絶妙。

石川芋、勝浦黒鮑、牛出汁のジュレ
牛出汁が見事な塩梅で、鮑の旨さを引き立てている。

サーロイン握り
ついに田村さんの神戸ビーフ登場。
大久保料理長は「見よう見まね」と言っていたが、相当レベル高く感じる。
何より肉の味が強く、それを受け止める赤酢のシャリも旨い。
あまりの旨さにお代わりしてしまったほど。


刺身
フィレミニオンの漬けとサーロイン。
もちろん両方とも田村さん。




新銀杏

カイノミのタタキ
カイノミの中でもヒレにくっ付いている部分。
もちろん田村さんの神戸ビーフ
舌の上でぐっと旨みが湧き上がるような感触がある。



エメンダールチーズとカラスミのタルタル
濃厚な味わいで、牛肉が主役ではないのだが、無くてはならない存在感を出している。
ちなみに部位はカメノコ。

ヒレの唐揚げ
川岸さんの神戸ビーフヒレを使った贅沢な唐揚げ。
ヒレカツよりもジャンクっぽく感じるが、肉の味が濃いのでしっかりとバランスが取れている。
唐揚げ弁当のお土産が欲しいw

ハーブサラダ

トロ沢巻き
田村さんの神戸ビーフを使っているが、前回よりも沢庵の主張が弱くなって、より肉の味が活きている。

しゃぶしゃぶ
昔は旨い牛肉の食べ方としてしゃぶしゃぶはあまり適していると思っていなかったのだが、”三芳”のしゃぶしゃぶを食べてから考えが変わった。
そして”上”のしゃぶしゃぶも抜群に旨い。
田村さんのサーロインの旨みが見事に口の中で放たれる。



ステーキ
贅沢にもサーロインとシャトーブリアンの食べ比べ。
まずシャトーブリアンを一口食べて驚く。
香りも味の濃さも素晴らしい。
そして、それ以上に凄かったのがサーロイン。
とにかく言葉を失う旨さ。
脂は肉の味を下から支える調味料で、旨みが舌を覆い尽くす。
これ以上のサーロインには年に何回出会えるのだろうか!?






醤油牛出汁ラーメン

牛時雨茶漬け

塩とオリーブオイルの自家製アイス

前回訪問から1ヶ月ほどだが、すでに進化している。
何より、これ程の牛肉を仕入れることが出来るのが驚きだ。
このまま突き進んだ時に、1年後どうなっているのか楽しみでならない。