No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2015年4月21日 太古八

白洲正子さんをはじめとした著名人に愛された目白の"太古八"。
現在は亡くなられた親方の奥様が、心地よい接客と共に大将の味を守っている。
普段は牛肉料理がほとんどでないのだが、この日は特産松阪牛仕入れたということで訪問。
お皿に乗せられて運ばれてきたそれはイチボだろうか。
その肉色に思わず吸い込まれそうになる見事な小豆色だ。


厨房に引き戻された肉が再び戻ってくると一瞬"島"を彷彿させるいでたちで、ナイフを入れると断面は小豆色でかなりレアな焼き上がり。
植物油の香りとフライパン特有の焼き上がりだが、肉の味は期待通り。
口の中だけでなく、飲み込む瞬間の喉まで、肉本来の甘みと味わいがどこまでも膨らんでいく。
普段牛肉をほとんど扱っていないと思えないクオリティに驚かされた。


肉以外の料理も流石に素晴らしい。
特に雲丹は本当に旨かった。