No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2015年5月20日 竹園


但馬牛に拘り続ける老舗の"竹園"。
昔ながらの但馬牛を追い求め、目利きにかなった枝肉だけをセリ落とし、骨付きでじっくりと熟成させる。
その噂はずいぶん前から聞いていたのだが、今回が初訪問。
久しぶりの鉄板焼きだ。

まずはコンソメスープから。
「おっ」
一口飲んで思わず言葉が漏れる。
丁寧に出汁が取られたコンソメスープの滋味深い味わいにこれからの期待も高まる。

ランプは場所の違うところを2種類食べ比べ。
肉に歯が入り込む時の圧力や肉汁の出方が全然違い、新しい発見がある。
それにしても肉の香りと味の濃さが凄すぎる。





ヒレは勢戸さんが肥育した33ヶ月の雌で、菊西土井-福芳土井-照長土井の血統。
繊細な食感ながら、崩れるような脆さはなく、生命力に満ち溢れている。
最初の一口でノックアウトされるほど完璧なヒレ




サーロインは寺内さんが肥育した32か月の雌で、照一土井-第2鶴雪土井-菊安土井の血統。
焼く前はサシが多く見えるサーロインだが、焼かれて食べてみるとあっさりとした口当たりで、脂の重さが一切感じられない。
脂は甘みだけが浮き立ち、赤身の旨みを優しく包み込むようにして現れる。
寺内さんは今までノーマークだったが、これからはそうはいかなくなった。




〆は贅沢なガーリックライス。


部位ごとに、一口ごとに伝わる拘り。
とにかく衝撃的で興奮が冷めない。
本物を知り、本物を伝えるお店がここにもあった。